日曜日なので、穏やかな内容を書いています。
小さなデパートがあればいい。
3階建てでヨーロッパや明治の雰囲気を漂わせた洋風建築で、夜に車道の向こう側から見ると、まるでどこかからの贈り物のような、洒落たデパート。
売り場は、1番上の3階が洋菓子売り場。
外国の、リボンや美しい四角い缶に入ったクッキーやチョコレート、小さめのショーケースには1人で2個食べてもいい大きさのケーキがほんの数種類だけ並んでいる。
2階は、珍しいステイショナリーとフレグランスコーナー、少しだけ高いコスメコーナーにはカラーだけが並んでいる。
1階は、靴と服。
季節によって服が変わるのはもちろんだけど、例えばコートが並んだら秋だな、と思える季節感。
つまり真夏のお盆過ぎに、いきなり並んだりしない。
ちょうどの時に選んでお金と相談して、翌月の銀杏が金色に色づくころに、初めて着れる。
服のラインナップもカットソーまでで、靴下などはインナーの別店舗で。
そして地下は無い。
回転ドアを入ったすぐ脇に、今日のブーケが800円から1500円くらいで、ちゃんと朝から並んでいる。
そして営業時間は夜10時まで。
平日にお休みなのはマスト、屋上に駐車場なんかない。
そして営業時間は夜10時まで。
平日にお休みなのはマスト、屋上に駐車場なんかない。
むしろ屋上は、もう高度経済成長期を懐かしむのはいいから、薬草や珍しい花、夏涼しく、冬枯れが澄んだ1月の空を祝福しているような林をあつらえた、小さな庭とベンチがあればいい。
時に催し物があってもいいけれど、あくまで5人編成までの生音オンリーの演奏。
時に催し物があってもいいけれど、あくまで5人編成までの生音オンリーの演奏。
そのデパートの紙袋は、BARに行くとき、特別なひとときや素敵なデート、やさしく穏やかなおしゃべりの時に行くレストランに向かう道で、ビーズがついたミニバッグに入らない、文庫本、スマートフォンを入れられる厚めの紙製でグッドデザイン。
私はそんなデパートに行ったことはないのだけれど、そういうデパートが街に1つあればいいのにな、と時々心のどこかで思う。
フルーツパフェを初めて作ろうと思った人が、胸に描いていた美しい景色の中に、きっとあったような。
そんなデパートがないかな、と私は思います。
最高級品もいいけれど、特別な物のまま日々にある。
そこに再会する為に、私は街を歩いているような気がするんです。
GUERLAINのMITSOUKOをつけて、美しく変わらない瓶をノートパソコンの傍に置き、アール・ヌーボーの淡いゴールドの曲線を見ながら。
20241215 23:53 文章を直しました。