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うっかりカツカツやって来て、うっかり居ない。( By O.)
 
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2025/04/02

Grafityが街の落書きの名前です@1 / The Rover

 

私の住む街にある、成功しちゃってるGrafity。きっと有名な所。

Grafityが街の落書きの名前です。
街にある落書きは、Grafityっていうんです。
グラフィティです。ええ、グラフィティって言うんですって。
 
詳しくは、Wikipediaを調べて頂いてですね。
私の認識しているざっくりした知識を披露するとですね。
公園で悪いことをしてない方の、ヒップホップの人達がいるでしょう?
 
スケートボードしたり、自転車でなんかスポーツらしきことしてたり、ダンスしてたりする、あのシャイでスマートでなんか頭が本気で良さそうで、NIKEとかアディダスとかの新製品をあっさり着ている、あのお洒落な人達。
 
あの人達の文化だったんです。
あれは落書きじゃなくて、グラフィティっていうHIPHOP(ヒップホップ)文化だったんです。
音楽とかアート(イラストや文字の芸術でお馴染みのタイポグラフィ等)のストリート系の文化だったんです。
 
ボブ・ディランでお馴染みのストリート文化の進化形が、Tシャツ手作りに凝って、音楽はいち早くスポティファイとサウンドクラウドでやって、写真集から画集から詩集から文学から世界中の表現という表現に詳しい、それらが総合芸術となった事でお馴染みの、ヒップホップ文化だったんです。
 
この人達は、ビートニクスでお馴染みの路上文学ビートも踏んで来てますよ!
そうですよ。ビートとラップ詞でリズムを踏んでいることでお馴染みの、さらに諸外国の純文学の言葉、自分達のアイデンティティの復活を語った演説、映画の台詞、よくあるシチュエーション等を引用し、転じて(インスピレーション)、言葉でも韻を踏んでいる事で、あの人達は自分達の表現で一体何をしてるんでしょーね!
 
ストリートとグラフィティとビートとラップという路上の言葉とファッションとライフスタイルから哲学までもを融合した、総合芸術ヒップホップ文化のサインが、あの街の落書きだったんです。
そうすることできっと最初の方達は、報道していたんですね。
報じていたんです。ご自身達の主張を、当時最新のスタイルをもって新しい文化の産声をあげていたんですね!
 
それが街の落書き達の正体だったんです。
 
ちなみに2025年現在では、東京ではグラフィティは滅亡しているそうですが、私の住む街では、去年、お前らが人ン家の塀にうっかりグラフィティ描いてっとこ、私は見たよ。
 
さー、私が誰かはともかく。(エナメルです。)
単にウルフ団をやりたかっただけなら(byアメリカン・グラフィティ)別にいーけど。私関係ないし。
ただそこン家のは、グラフィティはコピーしているけど、グラフィティでは無いだろう!
アレはとっとと同じやり方でこっそり消しときましょう。(注意)
 
現在は色を使わないのが主流でしょうか?
 
私の住む街では、90年代初め頃か80年代後半頃、ちょっとした「一体、何が芸術か? 」という街の中だけでのローカル論争が勃発していました。
詳しくはがんばってアーカイブスを調べて頂くとして。
 
グラフィティ以前に、あれはウォール・アートではないのか? ということで、
何を以て芸術というのか。これは芸術なのか。
鑑賞に堪え得る? え、ちょっと待ってください。それはあなたの個人的感性であって、芸術をあなた個人で縛るんですか? 九州派の発生でお馴染みの私達は許しませんよ? いやちょっと待ってよ。音楽も芸術でやっぱピカソのアレもあるわけだから平和に・・・、うるせーばーか!引っ込んでろ!ロックじゃねーよ、芸術の話してんだよ。
評論家か? 評論家を気取るのか? じゃあお前らは自分で書いてみろよ!
え、なんか文豪の先生出てきたんだけど・・?
カタカナ職業は黙ってた方がいいですか?今飲んでんのソレおごりですよね?経費じゃ落とせませんよ。ていうかカタカナって日本語ですよね!
大体、あんた達はねーー!
・・・・てーーきーーな。(無表情)
 
そんなこんなで、例のウォールアートは、当時の私どもヤング(世代ではない。)な人々に
「え、だってすっごい上手いんだけど?」
「上手いっていうかプロなんじゃ・・・」
「なんかの宣伝?」
「こういうのに理解を示さないから日本はダメなんだよ!(街の話だよー。by未来の私より)」
と、どうすんだろう? どうなるんだろう?
と割りかし真面目に、どうしたらいいですかね? と街の人達全員が考え込んでいたんです。
 
憶えている範囲では、確かそちらの塀は、新しくしたばかりだった。人の家で、当然そちらの縁の方が描いたのではなかった。
住んでる方の話によると、夜中に「シューッ」という音がしていた。朝になって見たら描いてあった。 そうです。
 
それでさらに街中が驚いたんです。
ひと晩で?あれを?描いたの?
 
・・・ど、どなたですかー?(超小声)
出てきて下さーい。絶対プロの芸術家さんですよねー?あのー色々とお話を伺いたいんで。出てきてもらえませんか?
というむちゃくちゃ小さい声での呼びかけにも、どなたも応えず。

しかも当時、その地域は、世界中の建築家とデザイナーがこぞって大変なマンション群と建築群を造った場所だったんです。
 
私達の感じは、とにかくあの絵がもの凄いので、なんとか保全の方向に出来ないでしょうか?
というものでした。
ただ、同時に全員が、あの家の人達はどうしたら? と思っていたんですね。
 
ウォールアートは当時こちらにも入ってきていて、キース・ヘディングは世界中の人達から愛されていましたし、私達も大好きというよりとても尊敬していました。
たぶんですね、絵を描く人達をもの凄く尊敬しているんでしょうね。
 
2025年の私は、おそらくその方は、世界中からやってきた建築家とデザイナー達に、一種の芸術的挨拶を返したのだろう。と思います。
そしてもう一つ、大きな問いかけを起こしたんでしょうね。
九州派がやっていた前衛アクションと同じ、行動っていうか動議を起こしたんでしょう。
成功したと思います。
街中の人々全員が、ウォールアートとは? 芸術とはそもそも一体何か? と考え、口に出して話し合ったり意見を持ったりしたんですから。
まさに動議です。
 
結末は、話し合いに話し合った結果、その絵はどこかに移動されて展示されているらしい、という憶測の返答と、塀は家の方達の物ですので、元に戻されました。
 
一定の掲示期間を持ち、動議を起こし、憶測という、描いた人物の正体を決して明かさせず、法律を持ち込まず、問いかけに応じさせ、何もかも元通りにして、その波を起こした作品を人々の記憶だけに展示し続けたのですから。
 
解答は、これは芸術である。
 
だったんですよね。 
どなただったのかは、未だ不明です。
 
私は2025年までこの街で、専業の人々や専門に学んだ人達にめぐり遭う度に尋ねましたが、全員、憶えていて、そして知りませんでした。
 
グラフィティについては、また今度。
 
私が住んでいた通りでは、グラフィティが未来の時間に、大変困惑させ、嫌がらせだろうか、悪意ではないか。どうしてこんなことを? という痕跡を漂わせてしまい、私も少しだけ意見を持っています。
ちなみに上記のウルフ団達の痕跡は、とうに消えています。
だいぶ前のことですからね。
Grafityをちゃんと知ろうね。私もつい最近、知った所。
 
エナメル
 
 
20250402 22:15 文章を直しました。
 
 

 
 
 
 
 
 
 

2024/12/29

The Rover

  
日曜日なので穏やかな内容を書いています。
 
 
あじフライ定食を食べている隣の席で、ゴージャスな若い女性二人がわいわいやっていました。
 
私は自分のビールとあじフライ定食とただぼさーっとしていたい時間だったので、ぼんやりとわいわいしている夜のお店を楽しんでいました。
 
なんとなく、お隣の席から、そのピンクトルマリンちゃんが楽しそうにお話ししている声をとぎれとぎれにキャッチしながら、いい子なんだな、と明るく穏やかな気持ちになっていました。
一緒にいるアールヌーボーちゃんは主に聞き役で、とても二人一緒にいる時間を楽しんでいました。

そのお店は思ったより広くて、全員ただ食事をしている所で女の子率が高い、そういうお店だったので、私は徐々にリラックスしていくのに、そう時間はかかりませんでした。
先に頼んだビールを飲んで、ただ一人きりになってお店の週末の夜の中を漂っていました。

ふとピンクトルマリンちゃんの口調が変わったことに気がついて、ジロジロ顔を向けるわけにもいかず、ぼんやりと「どうしたのかな?」と思っていました。
あじフライ定食はお味噌汁と冷や奴とフライは2枚、添え合わせの千切りは最近の風潮で多めで、あじフライ定食にちゃんとウスターソースが一緒に置かれたので、ああ、お腹空いた、と私は食べていました。

だんだんピンクトルマリンちゃんの口調が少し早くなり、
「いいな、アールヌーボーちゃんはいいな。」
と言い始めました。
アールヌーボーちゃんはただ黙っていました。
???と思い始め、どうしたんだろう? と少し隣の会話に集中すると、ピンクトルマリンちゃんはアールヌーボーちゃんが綺麗でうらやましいと繰り返し言っていました。

二人の雰囲気は、ちゃんと友人同士のルールを守っている”ほんわか”だったので、おそらく友人同士のルールをはみ出した後の、修正のご飯ではないのはわかりました。
どうしてだろう? と思いながら、あじフライのソースをさらに追加して左手のご飯を口に運んでいたら、二人はそろそろという感じで、ちゃんとお会計はテーブルで互いの分をアールヌーボーちゃんにキャリアで渡していました。

立ち上がると、やっぱりゴージャスな二人で、目の端だけでも「いいな」と思う二人だったんですが、なぜか立ち上がってもピンクトルマリンちゃんがあまりにもアールヌーボーちゃんをうらやましがるので、私はそっと顔をあげてピンクトルマリンちゃんを見上げたんですね。
綺麗な女の子でした。
ピンクトルマリンちゃんが隣の席の私が少し動く気配に一瞬気がそれた瞬間、アールヌーボーちゃんはお会計に歩き出し、ピンクトルマリンちゃんはその後をす、と付いていきました。

店員さんが残されたテーブルの上を片付けに来たとき、初めて隣の席を見たんですが、きちんと片してあり、おしぼりの空袋だけがそっと置かれていました。
ああ、食事が得意な子達なんだな、と再びほんわかした気持ちで、私はビールに目を戻しました。
 
一晩明けて、私は朝、ピンクトルマリンちゃんは、一体何がうらやましかったのだろう・・・? と思いました。

アールヌーボーちゃんは、もし彼女をターゲットにするなら、全員が「いいな」と思う女性でした。
顔は見ていないけれど、その会話の受け方、ピンクトルマリンちゃんのことを友人としているWARMな所
、長い髪の先の流れ方、カジュアルだったけれどちゃんと週末の夜のボトムで、決してピンクトルマリンちゃんと被らないようにしているのも、二人がとても仲が良くて、街で連れ立っているのが当たり前だと思えるし、余計な慌て方をしないのも、ああ、こういう子なんだな、と私は感じました。

アールヌーボーちゃんは、日射しが斜め下に入る白い壁に這う蔦を思わせる人で、蔦の色は秋始めの真っ赤ではなく、初冬の少し茶色がかった、あの繊細でした。
 
ピンクトルマリンちゃんは、とても派手でお洒落な色、黒が似合っていて、自分の色にしていました。
スタイルも、彼女をターゲットにするなら、ピンクトルマリンちゃんが困るくらい、他の友人達に「鋭さと夜の海に映った夜景のような子なんだ。」と自慢するような人でした。
 
じゃあ一体、ピンクトルマリンちゃんは何がうらやましったのかな、と思えば、おそらく「美人」の先がよく分からなくなっていたのだと思うんですね。
 
それがただ、その夜だけだったのか、この頃の彼女なのかは、すれ違っただけの私にはわかりようもありません。
一晩経って、隣の席でたまたまご飯を食べていた彼女達が、私の記憶のフィクションになっていく過程で、ふと、好みのタイプを目指せばいいのではないだろうか、と考えました。
 
「雰囲気美人」という言葉があるけれど、これは雰囲気のある人、という最上の誉め言葉と相手へのリスペクトを形容する言葉を、破壊した結果の言葉です。
正確には、雰囲気がある人=美人です。
これは、いくら「雰囲気美人」と羨ましがりが言い張っても、揺るがない事実です。
 
結局、好みのタイプというものは、顔と雰囲気なんです。
顔はいくらでも寄せていける、ただ寄せて自分を変えずにいればいいんです。
メイクとヘアと服だけです。
じゃあ雰囲気は? というと、もう美人なんだから、ただ単に雰囲気を弦楽奏にするか、海辺の午後のヨットハーバーで見ていた晴れた土曜日にするか、アンティーク家具に漂っている決して踏み込めない毅然、朝の空気の冷たさにするか、まあそういう色々を、単に着替えるだけなんですね。
 
雰囲気って着替えられるんですよ。
雰囲気を纏うって言うでしょう?
あなたの雰囲気なんだから、あなたがその雰囲気をただ考えるだけなんです。

おそらくアールヌーボーちゃんは、私はこういう女性になっていたい。という明確なイメージがあるのでしょう。
おそらくピントルマリンちゃんは、いまの自分の美人っぷりとゴージャスっぷりに飽きてきたんでしょう。
もう、こういうのいいかな? と思っていて、彼女は不満なんですね。
で、アールヌーボーちゃんに、「どうしてアールヌーボーちゃんは○○○なの? 」って言いたいのに、
○○○が出てこないんです。
出てこない理由は、飽きちゃったからそれ以上考える必要が無いからです。
必要無いから、ピンクトルマリンちゃんの中にその言葉が無いんです。
 
きっとピンクトルマリンちゃんは、そのうち、「あ、こういうのいいな。」というものに、嗜好が変わっていくんでしょうね。
それが世にいう「好みのタイプ」ということを、「好みのタイプって次第に変わる」ということも、きっと彼女は知ってるんだと思います。
 
いつかお二人が、昨日のご飯でとりとめのない話をしていたことも忘れちゃって、夜の、彼女たちに一番ふさわしい透明な光にゆったりと揺らいでいる時間が、私達には普通でした。と何度目かの雰囲気を着替えるときに、「あ、見て、私これ好きだった。」とパートナーさんに嬉しそうに話すんでしょうね。
 
うまく言えてないな、これなんだろう? と、繰り返し違う言葉を言いながら、ピンクトルマリンちゃんが席を立つときに、隣の席でこっちを見上げたよくわからない奴が、
「えーと、あなたはすごくゴージャスなんですが、気が付いてはいますよね? 今日の服もあなたに凄く合ってますし。」
と言おうかどうしようか瞬時に迷って、ああ、やっぱり止めて良かったと、朝になって心の底から思っている私が、どうかピンクトルマリンさんの記憶に残っていませんように。
 
それでは素敵な日曜日をお過ごしください。
 
 
毎年になりますが、年末年始休暇を今年も頂きます。
私の大好きな、しっかりとした寒さが私の街にも来ているので、今年は家の中のことをしながら、わりと外に出かけると思います。
みなさんも、自分が一番好きだと思うやり方で、ゆったりとお過ごしください。

それでは、よいお年をお迎えください。
 
From エナメル and 新しくみなさんの味方になってくださった、同じ気持ちのOさんより
 
ぜひまた日曜版でお会いしましょう。
 
 
 20241229 21:07 分かりにくい箇所と誤字をなおしました。