私、「エミリー、パリへ行く(邦題)」ってタイムリーで完走したドラマなんですよね。
何を観ていたのかなぁ、と考えると、「エミリー・イン・パリというフィクション」を楽しく観ていたんです。
フィクションにもいろんな楽しみ方があって、「現実に即したリアルさ」というのも重要なポイントしてあるんですが。
逆をいえば、「フィクションとしてのリアルさ」というフックもありますよね。
私は「絵そらごとが持つリアルさ」という楽しみ方をエミリー・イン・パリではしていました。
だからご都合主義とか、綺麗なパリしか映っていないわりに、人間関係はみょうに意地悪だったりとか、そういう声は、確かにその通りなんです。
で、その、エミリー・イン・パリとしての物語の枠組みの中の「絵そらごとのパリを描くことで、浮かび上がってくる登場人物達の人生にとってのパリ」の「リアルさ加減」とでも言いますか。
そういうエッセンスが面白かったんです。
だからリリー・コリンズが演じるエミリーが、あちこちで起こす小さいものから大きな事件が、エミリーはこの先どうするんだろう?とドラマにすぐノれて、気軽に観れたんですね。
その回ごとに着く、なんとなくの決着とか、次回持ち越しとかに、スパイスのようにパリのやり方、パリの考え方、というのがじんわり浮かび上がってきてて、それは世界の人が思うパリであったり、行ったことないんでわからないですけど、パリの本質をみょうに突いているんじゃないかな?と思わせる部分も、素敵なファッションとラブコメディという娯楽に散りばめてあって好きでした。
最初は外からやってきたエミリーと同じ視点で、はじめてのパリというものを見ているんですけど、やがてエミリーがそこそこ慣れてきた時に、一緒に視聴者の視点も少しパリに慣れていくという動きが、面白かったんです。
まるで自分がパリに慣れてきたように錯覚するんですよね。
そういうところが、巧妙で、面白く見ていました。
だからあのドラマ愛好者として、なんとか賞を受賞するとか、重厚なつくりの〜とか、そういうことは求めていなくて、かといって、軽いだけのドラマなのも物足りなくて。
やっぱりエミリー・イン・パリが持つ、独自の重量とエスプリと呼ばれるものなのか、ちょっとわからないんですが、そういうパンチの効いたものが、ラブコメディにくるんで、ほど良い甘味と苦味となって視聴側に提供されるのを、シーズン2にも期待していようと思っています。
そして、”恋のさやあて”が一体どうなるのかな、というのも、楽しく追っていきたいと思います。
シーズン2は12月22日からネトフリで配信予定だそうです。
気軽だけど、ちょっとスパイスの効いたラブコメを探されてる方には、いいんじゃないかなと思います。
あっ!大事なことを忘れてた!
ゴシップガールに関する重要なネタバレが、ドラマシーズン1の中に出てきますので、その点だけご注意を!
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