ブラウン・シュガーもそうですけれど、こっちベクトルの薔薇は、その時の最高気温、最低気温で赤系の色の出かたが違うんだそうです。
このブラウンシュガーは、昨年の秋に開花していた記憶があるのですが。そのときはもっと茜色に近かったように思います。
ですが、素敵な名前の小さな庭で晩秋・冬・春を過ごした後、このように強い赤みを持った花が開きました。
前回の冬は、比較的暖かったような思い出があります。
つまり温かいと赤みが強く出るのが、ブラウンシュガーなのかもしれません。
私の小さな庭で花開いたピエール・ドゥ・ロンサールが甘受する天上からの”さいわひ”が、素敵なものであるといいのだけれど。
少し4月は家の中のことに夢中になっていたため、あまり剪定や花がら摘みを行えませんでした。
そのせいでかなり徒長してしまい、全体が下の土が見えるほど倒れて咲いていたんですね。
それで考えた挙げ句、麻ひもで周りを囲んで軽く結わえて束ねて、茎が伸びたまま生育させています。
遠くから見ると、少しだけイングリッシュ・ガーデンの風情があって、なかなかお気に入りです。
クレマチスってどうしてこうも惹かれるのかな、と思うと、どこか神秘的なんですよね。
メッセージに象がもしあれば、クレマチスの形で花開くのかな、と思います。
私、ピンクパッションがこんなに充実して咲いて、なんだか園芸やってて良かったな、としみじみと熱い心が自分の中にも存在しているのを感じています。
どうしてかわからないんですけれど。
この部屋に来たときに、庭を作ろう、と、どこかで決めていたようにいまでは思います。
この部屋のベランダは、とても嫌な記憶がある場所で、最初は植木を置き始めたとき、ものすごくナーバスになったりしていたんですが、ご近所の方々の寛容な沈黙に支えられて、少しずつ充実してきました。
シンボルツリーも植えて、せめて近隣の方々の窓から、あの庭は今日はどうだろう? という潤いを提供できないだろうか、という気持ちもありました。
でも毎日カーテンを開けて、庭の様子を無心で眺めているのは、やはり私なんですよね。
きっと私は、ずっと自分だけの庭が欲しかったんですね。
良かったです。
園芸という趣味を持てて。
以上、 素敵な名前を持つ小さな庭:五月雨、でした。
20240508 21:48 誤字を直しました。