ここ数週間の私の生活は、仕事に加えてプライベートの雑事があまりにも増えすぎて、前は忙しいと言っても、気持ちを休める時間が取れていたんですが、その時間を全部私用に割り当ててスケジュールをこなしていました。
で、その皺寄せが、食事に行ってしまってたんです。
あまりにも忙しすぎて、食がめちゃくちゃになってたんですね。
最後の方は、もう食べられればなんでもいい、という状態でした。
その前は体調を崩しておかゆを食べていたし、よくよく考えてみると、半月くらい、しっかりしたものを食べていなかったんです。
それで困ったなぁ、と思いながらも、やらないといけないことが雪だるま式に増えていって、それをこなすのにいっぱいいっぱいで、そろそろキャパオーバーだろうな、と思っていた時に、ふとカフェの店頭で野菜を売っている前を通りかかったんです。
野菜が売ってる・・・。
と普段なら、それだけで通り過ぎてしまうんですが。
その時はなぜか足が止まったんですね。
吸い寄せられるように前にいくと、果物や野菜がいくつか並べて販売されていました。
どれもピカピカした野菜で、なんだか目に染みる美しい色合いの野菜をぼんやり眺めてたら、無性に、これを使って何か料理して食べたい!と思ったんです。
衝動と言ってもいいと思うんですけれど。
で、見ていくと、大きなズッキーニが、これまたツヤツヤして並んでて、そうだ、これを使ってパスタを作ろう!と思い立ったんです。
ついでに美味しそうな柿と林檎も買って、数分前までは、ああ、また食事の時間が来てる。
作るなんて、今いる所から、とても果てしない先にある行為だな。また簡単なものを買って食べよう・・と、ぐずぐず考えてたのに、買った後は、よおーっし!部屋にオリーブオイルも鷹の爪もニンニクもある!と、ウキウキしながら、用事を済ませて部屋に戻りました。
そして久しぶりにフライパンを出して←!!!!!
オリーブオイルをひいて、「ズッキーニ」「ペペロンチーノ」で検索して出てきた手塚浩行さんのレシピを参考に、ニンニクと鷹の爪とズッキーニを炒めて、その中に茹でたパスタと茹で汁を少し入れて乳化させて、お皿に盛ったら、なんだかすごく気持ちが晴れ晴れとしたんです。
爽快感といってもいいくらい、すっきりしたんです。
で、食べたら、料理研究家の方のレシピですので、すごく美味しくて、ズッキーニも力があって甘くて、ニンニクも香ばしくホクホクで、塩加減も私の好みに合わせて作れていて、とにかくとても美味しかったんですよね。
食後にコーヒーを飲みながら、どうしてこんなに美味しいんだろう、と考えてみると。
この美味しさは、優れたレシピと良い材料という、美味しい料理を作る基本をクリアしていたのは、もちろん大きいんですが、自己実現感とでもいうんでしょうか?
自分で、自分の好きに、調理をして、それを好きなタイミングで食べる。
という行為が生み出す、そういう種類の美味しさ、だったんだと思います。
自己実現というのは自分を肯定する最も大きなやり方なんですが。
今回、私が偶然触れたのは、いわば、自己肯定感を調理して食べた体験だったんでしょうね。
パサパサだった心が、一瞬でうるおいました。
人によって、それが読書だったり、運動だったり、おしゃべりだったり、おしゃれだったり、と、ポイントは違えども、とにかく暮らしがままならないほど忙しくなった時は、自分の大事にしている自分の部分を整えてみる、ということがすごく重要だし、必須だとわかった出来事でした。
忙しくされている方はたくさんおられると思います。
多くの方が、自分の経験則と照らし合わせて、忙しさをやりくりしている中で、そうではあっても、そろそろ枯渇してきたな、というサインが出た時は、自己肯定感をキーワードに、普段、自分が大事にしていることで、ご自身を整えてみることを強くお勧めします。
料理? そんな余裕ないない!
と思っていたのが、私の場合は、その先にこそ、重要な時間が存在していました。
今度は、使ってみたかったシートマスクをして、リフレッシュしてみようと計画中です。
それでは、素敵な日曜日をお過ごしください。
↓ワンクリックしていただけると励みになります:)