休刊 キム・ソクジン



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休刊 キム・ソクジン 
おかえりなさい、JINさん。
ARMYさんおめでとうございます!:)

2025/01/12

Edge

ここら辺で、日曜版を読んで下さる皆さんと秘密を共にしようと思います。
 
ルールは簡単。
ただ秘密として貴方の胸の内にしまって置いて下されば良い。
それだけです。
 
秘密は2つ。
1つは、けやき通りにある、世界で私1人しか知らない秘密。
どうして断言できるかというと、けやき通りにある、とある所のとある場所に住まないと知り得ない秘密だから。
 
けやき通りというのは、私の住む街にある並木通りの事です。
その名の通り、けやきの木が両端に並んでいる、それはそれは美しい並木道です。
 
煌びやかではない、だからと言ってよく在る通りではない。
 
例えば私なら、一番大切な人をこの街にある素敵な場所に連れて行きたいな、と考えたとき、まず最初に思い浮かべる通り。
 
けれども最初じゃない。最後でもない。
 
なんだか大体のタイミングで、少し仲良くなった頃のその人が、私が胸の底でそんなことを計画しているなんて知りもせず、とても好きで思わず「わあー」と声を上げる、端正でエレベーターの無い白いビルを見せてくれた後に、それからまたしばらく日を空けて、明日にでも雪が降るだろうな、というような、何年に一度の寒さの日に、ふらっと通りに足を向けて、実はね、と素知らぬ顔で話す。
 
そういう場所が、私の住む街にある「けやき通り」です。
 
その秘密ですが、けやき通り、通称:けやき、の並木の葉が繁った、真ん中より少し上に「蝶道」があります。
 
凄いでしょ?
これは世界で私1人だけしか知り得ない秘密なんです。
 
「蝶道」というのは、「ちょうどう」・「蝶しか知らない、蝶の通り道」のこと。
どうして在るのかと言うと、けやき通りをまっすぐ行った先に鎮守の森があるから。
その緑地と、けやき通りだけに吹く風と、なんだかきっと不思議としか言いようのない事で、蝶達がそこを秘密の通り道にしているんです。
 
蝶の種類は4種類か5種類を目視で確認しています。
季節になると風に乗って、彼らはそこをよく通り抜けていきます。
心配しなくても大丈夫、彼らは誰にも捕らえられないし、下は車道だけれども、何年もずっとそこを通り続けているから。
 
けやき通りというのは、この街の人達が宝石のように大事に想っている場所で、けやき通りに住む人達は静かに知性と共に通りを守っています。
 
そんな、この街の人達の宝石の中に、
けやきに住む人達が守り続ける通りの少し上ら辺に、 つまりは静かに守り続けている宝石の中に、
最上級の秘密の道があって、
知らずに全員が、さらにその美しい通りも守っているというワケ。
 
なのに私だけが、それを知っています。 
どうしてそんな事に? と私に尋ねるなら、
「たった1本のケヤキの為に、造られた窓がある」
という言葉が、私の中にずっと静かな音楽を奏で続けているからです。
 
これは、わーわー騒がないで欲しい、皆さんにお送りする1つ目の秘密です。
 
2つ目の秘密は、けやき通り沿いに「NEW PORT」というお店があります。
そちらはお料理が美味しい、温かいものは温かく冷たいものは冷たくして出すビストロ兼BARです。
 
開店は1975年だから、私が若者だった頃からお世話になっていて、移転後この頃また行き始めた、BAR「Modern Times」と同期ぐらいなんだそうです。
面白いな、と思うのは、近くに海が無いのに「新しい港」という名前なんですよね。
たくさんの人達が好きなように入ってきて、出ていって、また戻ってきても良いようになっているんです。
 
お店の造りは、いつか何処かの港そのもの。 
少しワイルドでホットでCOOLで、なんだかそんな感じです。 
きちんとしていて雰囲気があって、30分くらい前に軽く電話で入れるかどうか訊いて大切な相手を連れて行く、そんな新しい港です。
けやきに連れて行くんですから、大事ですね。
 
そこに「ケヤキストリート」という名前のオリジナルカクテルがあります。
細くすっきりとしたグラスに入ったカクテルの色は、深い赤。
味は爽やかで、けやき通りが一番美しい、あの新緑の通りの景色が香り、鋭角の美味しさが喉を通り抜けていきます。
薄緑一色に染まった景色と、けやき通りだけに吹き抜ける風の味がします。
 
食事は、私はムール貝の酒蒸しとエスカルゴの焼いたの。
お酒は、ビールとジントニックとジンバックとケヤキストリートを頂きました。
紙煙草はお店の前で喫煙可。
けやきだけど、全部で3900円とかそんなくらいでした。
ワインもデキャンタ出来ますよ。
 
ケヤキストリートという名を冠したカクテルは、おそらくNEW PORTだけじゃないでしょうか。 
私はジンばっかりだったし、この頃はワイン、シャンパーニュ、オン・ザ・ロックなので、話半分にしておいて欲しいんですが。
 
ストリートとカタカナ表記にしてあるのは、けやき通りという名ですが、同時に、ここは最初からいつまでもストリートである。という意味だと知っています。
さて、マスターはその質問に答えてくれるでしょうか?
 
最後に2つ目の秘密を。
カクテル・ケヤキストリートは、新緑のけやき通りのイメージなのに深い赤色をしています。 
何故か。
ケヤキ通りが煉瓦畳みの道だから。
その、赫だ。
 
以上、2つの取って置きな秘密を皆さんにお贈りして、新年のご挨拶に替えさせて頂きます。
 
20250112 13:00
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