休刊 キム・ソクジン



休刊 キム・ソクジン 
あと2ヶ月ですね。
ARMYさん達も待ち遠しくされていると思います。
アルバコエルレアオクラータは花が終わりました。
無事のお戻りを待っています:)
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2021/04/02

ヤングブラッズ - '99 mix version ー 佐野元春

 

 

もともと靴に対して、すごく偏愛を持っていたんです。

過去形にしてるってことは、今は違うんですが。

 

それまでは、ヤバイくらいに靴が好きで、毎月、お小遣いの中から、靴の予算を捻出して、靴を買って、すぐに履かなくて、これはこの時のため、これはこういう時のためって、今となっては自分でも、「ちょっと何言ってるのかわかんない(byサンドウィッチマン)こだわり」で、しまい込んでたんですね。

そう、すぐ履かないんですよ。

 

で、少しの量なら、それはお洒落計画の範囲で、まあ好きな人は、やってることだと思うんですね。

 

でも、私の場合は、そのしまい込んでる範囲が年単位だったし、出かける予定っていうのも、すごく細かい、今となっては忘れちゃったぐらいの、自分しかそんなのわかんないよ、というタイミングだったんです。

 

そういうことをしていると、履いていく靴より、しまってる靴の方が多くなってしまっていて、いつも衣替えの時に、大量の靴の箱が出てきてたんです。

中を見て、やっぱりこれはこの時に履く用だから、と取っておくのを繰り返して、いつまで経っても、靴が減らないし、またそれでも買うから、増えるばっかりだったんです。

 

そんなある日。

人気のお店に予約が取れて、久しぶりにわりとキレイ目の服を選んで、さあ、靴ですよ(笑)

靴も、そうだ、あれ履こう!って、ずっと取っておいた、エレガントすぎて中々履く機会のないローヒールを出したんです。

ちゃんと前の晩にね、玄関に。

 

ベージュと淡いピンクの編み込みにゴールドの革紐がアクセントとなってる、華奢なシルエットの、ポインテッドトゥの靴。

それを出してきて、当日、よっしゃ、履くぞ!(掛け声・・・)、と意気揚々と履いて出かけたんです。

 

そして、食事も楽しくて、いい夜を過ごして、帰り道。

なんか歩いてて、変な音がするんです。

パキパキっていう、歩くって行為にまったく含まれない音が。

あれ?と思って、靴を見ると。

なんと、靴の表面の塗料と一緒に、皮の表皮が、パキパキ音を立てて、剥がれ落ちていってたんです。

 

・・・すごく良い言い方をすれば、魔法がとけたみたいに、靴からハラハラパキパキと表皮が落ちていってたんです。

 

普通にいえば、玉ねぎの皮みたいに、靴の表面が全部割れて落ちちゃって、私の歩いたあと、脱皮したみたいになってたんです。

夜道に光る白と淡いピンクの皮の群れ、時々ゴールドで。

 

確か合皮ではなくて、本革の靴だったと記憶してるんですが。

なぜそんなことになったのか、わからないんです。

 

とにかく、しまっておいたものが、空気に触れて、ハラハラと塗料の表面が割れて、落ちていってたんです。

 

時々、風化する表現で使われるアレですよ。最後、ちりになって風がピューって吹いて、跡形もなくなっちゃう感じ。

 

靴クリームを塗っておくべきだったんでしょうね。きっと。

でも新しい靴をそのまま取っておいたわけだから、そういう手入れは必要ないと思っていたんです。

 

で、どうしたかっていうと、点々と跡を残しながら、歩いて帰りました。

 

家に帰りついた時には、靴は完全に塗料が落ちちゃって、皮の表皮も割れて取れて、染めてあった部分は、煮出したカンピョウみたいになってて、もう全く別物の、あなた、確か、以前、靴でしたよね?というものになってました。

 

お気に入りの、とっておきの靴が、そんなダメになり方をするとは思わず、でも、もうどうしようもないから、履けないし、修理というか、塗り直し?をすることも出来るかどうかわからなかったので、しょんぼりしながら捨てました。

 

そういうことがあって、ああ、取っておくにも、限度があるんだな、と、ものには何事も限度があるんだな、と、思い知りました。

 

それで、私にしては、膨大な靴のコレクションを、ひとつひとつ履いていくようになったんです。

 

そうしたら、なんで買っちゃったの?っていう靴とか、良いけど歩きにくい靴とか、どこに履いていくの?っていう靴が、ゴロンゴロン出てきて、仕方がないので、工夫して履いて、少しずつお役御免になっていって、今に至ります。

 

それでも、まだしまってある靴が10足ぐらいあるんですけど、それぐらいは普通かな?と思っています。

だいたい、それぐらいですよね。靴のストックって。

 

そういうことがあってから、服もですけど、とにかくしまい込んでいるものには、注意を払うようになりました。

 

私は靴だったけど、最悪、服で、華奢なセーターとかだったら、糸が古くなって着てる時にほどけてくることだって、無くはないので。

 

靴への偏愛はまだ持ってることは持ってるんですが、いまは靴屋さんの前を通っても、顔を背けて歩くようにしています(笑)

 

衝動買いっていうよりは、夢中になって買っちゃうんですよ。

ちょっとヤバイ感じで好きが出るんです。

 

なので、いまのところ、そのおかげか、新しく靴を「買ってしまう」ということはなくなっています。

まだあるしね、履いてないのが!

 

キリンジの歌に”胸の中にしまい込んだ林檎が腐ってなければいいね”という歌詞があるんですけど。

(キリンジ イカロスの末裔 より)

 

まさに、その通りになってしまった私の靴コレクションの顛末でした。

 

とりあえず、靴は買ったら、すぐ履きましょう。

 

履かないなら、いったん出して、手入れしておきましょう。

 

自戒を込めに込めて、書いておきます・・・。(涙)

 

 

 

 

 

 

表題曲は佐野元春(さの もとはる)の「ヤングブラッズ- '99 mix version」。

ベリー・ベスト・オブ・佐野元春「ソウルボーイへの伝言」に収録されています。

 

”静かな冬のブルーズに眠る この街のニューイヤーズデイ”

(佐野元春 ヤングブラッズ より)

 

という出だしから、たぶん、年明けの歌だと思うんですが。

新年度の始まりも、ニューイヤーズデイですので、この曲にしました。

新生活を送る方も、いままで通りの方も、新しい年度からまたスタートですので、この曲でお祝いしたいと思います。

 

MVがとても素敵で、佐野さんが、突然、冬の街に現れてゲリラライブをする、という様子が映っていて、そこにいた人達も大喜びで、全員1体となって音楽を楽しんでいるのを観て、すごくワクワクしたのを覚えています。

 

佐野さんってすごく評価が高いミュージシャンですけど、私個人としては、もっと評価されてもされすぎないミュージシャンじゃないかと思っています。

VISITORS」も凄まじいアルバムですので、よかったら聴いてみてください。

 

Spotify iTunesで配信中です。

 

 

 

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