だいたいどのシーズンでも、朝、雨が降っていると、いそいそとカーテンを開けて、コーヒーを落として、窓辺でずっと外の様子を眺めています。
いまは新緑の季節なので、暗い朝でも、新しくてみずみずしい葉が雨に打たれながら仄かに発光しているようで、見ていて飽きません。
出かける前に降ってこられると憂鬱という人もたくさんおられると思いますが、私は、予定していた服を変えなければならないのはめんどうだけど、雨の日に出かけるということがけっこう好きです。
やっかいなのは、雨の降る前の方で、この頃はだいぶおさまったんですが、偏頭痛持ちなので、気圧が変わる時が1番つらいんです。
でも、私の場合は、降ってくるとそこで気圧が低いなりに安定するので、そう痛まないし、時間の経過で考えても、降りそうな時に常備薬を飲むので、もう降ってるときは薬が効いて快適なんですね。
なので、雨の日は好きです。
雨音がずっと続いているのも好きですし、傘を打つ雨の音や、水を弾くタイヤの音、いつもより響くように感じる靴音、雨のせいで濃く匂いたつ緑の香り、低くなった雲から、時折割れて落ちてくる光の筋などを、傘の縁から見ていると、普段暮らしている街は、ものすごく美しい場所なんだな、とその都度、軽く驚いています。
また、少し冷えて、帰ってから淹れるコーヒーの味も格別なので、雨の日に出かけると、だいたい家に帰ってからお茶と一緒に食べるものを買って帰ります。
傘は、好きなデザインのものを使っています。
持ち手の部分に傷が入ってしまっているんですが、お気に入りなので、ずっと使い続けています。
もとはWORLD ONLINE STRE の通販で買いました。
(https://store.world.co.jp/?link_id=wos_H_wos)
リンク先のトップページにある検索から、「傘」で探すと、さりげないデザインの傘や可愛い傘、いまのシーズンだったら日傘も出てくるので、もし傘を探されている方おられましたら、検索して吟味してみてください。
私はここでお気に入りを見つけるまで、好きなデザインのが無くて、ぼんやり困ってたんですね。
それで、間に合わせで買ったのとか、ビニール傘を使ってたんですが、よく盗まれたり、忘れてきたりしてて、これは意識して持つものにした方がいいな、と思って、ここで買いました。
おかげで、忘れてくることも、盗まれることも無くなりました。
先のことはわからないけれど、傘を持っていく人の感じは、無個性の傘の方が持っていきやすいんじゃないかな、と考えています。
・・・雨の日って、何かすごく大きくて、感触があるかないかくらいの柔らかいものに、街ごとすっぽり包まれている気がするんですよね。
そのささやかな親密さが、好きです。
表題曲は大貫妙子で「雨の夜明け」
アルバム「ROMANTIQUE」に収録されています。
”愛の手紙 火を灯して
思い出だけ 灰にする”
(大貫妙子 「雨の夜明け」より)
実際に手紙を燃やしたことはないんですが、よく小説やドラマ、または現実の人達が、手紙を燃やすのを見聞きするたび、少し芝居がかった行動すぎて、やってる途中に醒めてしまいそうなのに、なぜそうするんだろうと、抱いていた疑問が、この歌詞で解消されました。
あれは思い出を灰にしているんだな、と、衝撃を受けた曲です。
「新しいシャツ」「蜃気楼の街」等、良トラックぞろいのアルバムとなってます。
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