トムヤムクンヌードルをずっと探しています。
何かというと、世界3大スープのトム・ヤム・クンにインスタントラーメンが入ってるもののことです。
これ、数年前に、お土産でいただいた、袋ラーメン形式のヌードルなんです。
作り方は、インスタント袋ラーメンと同じで、お湯を沸かして、麺を煮て、小袋に入ったスープの素を入れて、出来上がり、っていうヤツ。
そのヌードルが、いまのところ、どこにも無いんです。
最初ですね、あまりのおいしさに、すぐアマゾンで購入したんです。
でもそれ、輸入品で、いまもうその会社が無いみたいなんですよ。
これを書くにあたって、アマゾンの購入履歴を探そうとしたんですが、ちょっと探せなくて。
仕方がないから、いまヒットするトムヤムクンヌードル袋タイプをクリックしていっても、過去に購入履歴あり、っていう表示が出ないんです。
しかも、記憶では、その袋は白バックに海老とか乗ったヌードルが印刷されてたんですけど、現在のアマゾン上のトムヤムクンヌードルには、同じものが無いんです。
トム・ヤム・クンってタイ料理なんですが、そもそもそのお土産くれた人、タイに行ったんだったか、その周辺の国に行ったんだったか、そこもおぼろげなんです。←なんでいつもそんなにアバウト?
とにかくお土産でいただいて、すごく美味しくて、アマゾンで買って、たっぷり食べて、1応満足してしまった後に、また食べたくなってるというのが、今の状態なんですね。
で、仕方ないから、国内でトムヤムクンヌードルを見かける度に買って試しているんですが、全部美味しんだけど、「あの味」ではないんです。
食べた瞬間に、ガツンと旨味と辛さが来る、私の記憶しているあの味ではないんですね。
で、何種類か食べた後、思ったことは、あ、これ、記憶のバイアスがかかってる可能性がある、ということと、もうひとつ、正確にどこの地域から輸入したのかはわからないけれど、その地域だけの味で、いまの輸出には引っかかっちゃうから、仮にその白い袋ラーメンがあったとしても、同じ味のものではない可能性が、とても高い。
っていうことなんです。
多分、そのどっちかなんですよね。
で、後者の場合は、頑張って、どこで買ったか思い出してもらって、現地に行く。という選択肢があるんですけど、あまり現実的じゃない。
で、記憶バイアスがかかってる場合、そのトムヤムクンヌードルは、「私の頭の中にしか無い」←!!!! っていう衝撃的な話になっちゃうんです。
つまりどういうことかというと、この先ずっとトムヤムクンヌードルを食べる度に、「美味しいけど、あの味じゃない」って思い続けなきゃならない、セルフ呪いがかかっちゃってるってことなんです。
その呪いをどーにかするためには、同じものを食べるしかなくて、それはおそらくもう輸出されていない、という、「トムヤムクンヌードルを探す旅スゴロク」の振り出しに戻って、サイコロ放り出して、頭抱えるしかないんです。
それで思ったんですけど。
おいしいものを食べた時に、「あの味」にしちゃダメですね。
必ず、もう1度、食べられるかどうかを確かめて、または手に入るかを確かめて、「美味しかったからまた食べようの味」にしないと。
「あの味」にして、そのままにするから、こういうことになるんですよね。
そして、「あの味」って、みなさんにもあると思うんですが、食べられなくないですか?
決して、同じものは、食べられなくないですか?
私は今回のことで、自分の中の他の「あの味」を探して整理した時に、「全部、もう2度と食べられないし、巡りあえない」ことがわかりました。
お店で食べた私の「あの味」は、その日の材料が偶然、ものすごくコンディションが良くて、滅多に手に入らないし、手に入っても、今回と同じことはありえないよ、というものだったんです。
何かというと「鯉の洗い」なんですけど。
それと屋台で食べた「焼き餅」。それも同じ屋台、同じあんこ、同じ生地、同じ焼いた人、というのは、もう2度と揃わないんですよ。
書いていくとキリがないんで、この2例でやめますけど。
あの日、あの時、あの場所でby東京ラブストーリー小田和正、という、ガツンと来るうまいものほど2度目がない、ということに気がついて、いま愕然としています。
頭の中の「あの味」って、現実では2度と食べられないですよね。
びっくり。
付記
いま、もう1度、アマゾン探してて、白いパッケージのトムヤムクンヌードル見つけたので、買って試してみようと思います。←笑
表題曲はDOESの「曇天」
アルバム「The World's Edge」に収録されています。
アニメの主題歌でしたよね。
歌詞世界の閉じた危うさと味がとても好きです。
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