今年の夏になって、雨が降った後や風の強い日の翌日、ベランダにブーゲンビリアの花びらが落ちていることが何回かありました。
写真は、先日も美しい濃い桃色の花びらが落ちていたので、洗ってお皿の中に入れて撮ったものです。
私はいわゆる集合住宅に住んでいるので、当然ですが、建物から離れてここのベランダを見ない限り、どこのベランダがどうなっているのかわかりません。
その上、プライバシーを重視した造りなので、私がベランダでグリーンを育てているのも、地上からはわからないようになっています。
ただ、雨風の勢いを思い出しても、そこまで強い日はそうなかったし、花びらが落ちていた日の前日も、ベランダの鉢植えを部屋に入れなければならないほど風が吹いていたわけではないので、おそらく同じ建物のどこかのベランダで、ブーゲンビリアを栽培している方がいるんだと思います。
私はガーデニングというほどのことはしてない、ただ好きで植木を育てている程度なので、私が面倒を見ている植木はどれも手入れが簡単だったり、もともとの株が強いものがほとんどで、おかげで素人の私でも6年10年選手の鉢植えとともに暮らしています。(※1)
※1 この間あらためて調べてみたら、10年選手がいることがわかりました。手入れは、定期的な剪定と土の入れ替え、追肥、根切りをしています。
そんな凪のような鉢植えライフに、同じ建物の中にひょっとしたらブーゲンビリアを育ててる人がいるかもしれない、という薄ぼんやりした事実のようなものは、かなりインパクトを与えました。
花びらがよそのベランダに落ちるほどですから、おそらくは大株のブーゲンビリアで、花が咲きこぼれるほどの勢いを持ってるのではないか。
私の知らない、他の住人の誰も気づかないところで、その人は、ブーゲンビリアを見事に栽培して、日々世話をしている。
なんて秘密めいた楽しみを持っているんだろう。
そう思った時に、私の頭の中に、架空とも現実ともつかない庭園が現れ、その中には、見事なブーゲンビリアを栽培する想像上の住人が暮らしていて、時折、天気の良い日には、周囲のマンションから見えないように、ベランダでお茶を飲んで、手入れの行き届いたブーゲンビリアを眺めながら、そっとひと息ついたりしているようになりました。
そんな風に思うようになって以来、自分のグリーンを世話しながら、
「いまこうしているときも、同じ建物のどこかでブーゲンビリアが花開いている」
と思うと、なんだか頼もしいような、それでいてうらやましいような、憧れに似た気持ちがわきおこって、少しだけ暮らしのエッセンスが優雅になった気がしています。
雨か風が運んできた偶然ですが、この想像は、我ながらかなり気にいっているので、しばらくはブーゲンビリアの花開く庭園が頭の中にある予定です。
暑さもおさまりつつあるようですね。
夜には鈴虫の声も聞こえるようになりました。
これからは得意な季節ですが、今年の秋は予定が立て込んでいるので、体調管理を気をつけて、スケジュールをこなしていこうと思います。
みなさんも季節の変わり目ですから、ご自愛くださいね。
それでは、南からやってきた美しい花を想いながら、素敵な日曜日をお過ごしください。
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20220904pm02:48 ※1を追加しました。