ときどき、夏というのは、
梅雨から梅雨明け、その後、1週間のこと、ではないか、と思うときがあります。
暦やカレンダーに合わせて明確な夏という月がまず、あり、
日本の夏は、
カレンダー上の7月と8月の猛暑やスコール、夕立、蝉しぐれ、熱風などが、
白く灼けた横町に漂う、蚊取り線香の記憶や
手持ち花火が消えた後、闇に漂う、焦げたマグネシウムの残り香。
制汗デオドラントのヒンヤリとした心地、
すれ違うとき、心がすっと巻き取られていく、
往く人人の肌や髪の香り。
アスファルトに叩き落ち、瞬く間に蒸発してしまう、
にわか雨の匂い。
雑踏や冷房の効いた通路に響く、けだるい街の午後が合わさり、
現代のこの国の夏を構成していると、私は感じています。
今日は久しぶりに晴れました。
梅雨のひと休みですね。
熱中症にはくれぐれも気をつけて、始まっている夏をお楽しみ下さい。
20240707 13:51 文章を直しました。