人様のメモを拾ったことがあります。
夕方の混んだスーパーに入って行った時に、前を横切った人が紙片を落とされたんですね。
気づかずに行ってしまおうとしてて、反射的に拾った時に、中身が見えたんです。
それが、素人の私でもわかる、何かの数式と図解のメモだったんですよ。
X軸とY軸が引いてあって、放物線とその隣に球体が落下しているような矢印と数式、それと言葉が数行に渡って綴られてました。
これは大変な物を拾ってしまったとびっくりして、すぐに声をかけたら、その方は大変恐縮されて、「わ、こんな物を落としてお恥ずかしいです」と赤くなって立ち去ってしまわれたんです。
見た目、ふっつーの女性(4・50代くらい)だったんですが。
で、買い物を済ませて、家に帰ったあと、消毒しながら、
「ひょっとして、あの人は、博士かなんかだったんじゃないだろうか・・・」
と思ったんです。
たぶん・・・、それで間違いないと思うんです。
それか、趣味で数式を遊ぶ人か、あらためて学生の身分を持っている方か。
私は、そっちは全くダメなので、何が書いてあったのか、わからずじまいなんですが。
思うことはただひとつ。
そりゃ、博士でもスーパー行くよね・・・。でした。
以来、私は自分の行動範囲にいる人たちを、少し違った目で見るようになりました。
みんな博士かも?とは流石に思わないけど、今私の後ろでソーシャルディスタンス守って立ってる人にも、仕事があり、暮らしがある、趣味もあって、いまカゴの中にカレーパンと牛乳。
という、そう言われれば、そんなの当たり前でしょ、と答えていたことが、くっきりとあらためて私の中に存在するようになりました。
今でも心のどこかで、そのことに驚き続けています。
街の生活での醍醐味のひとつです。
メモはやっぱり私は覚書きとしてしか活用できていません。
その覚書きも、わけのわからないものがたくさんあって、メモ以前に、殴り書きをやめるべきではないかと思っている今日この頃。(それだよ)
表題曲はEPO(エポ)の「う、ふ、ふ、ふ」
「VITAMINE E・P・O」に収録されています。
化粧品の宣伝だったと思うんですが、キャッチーなサビは、そのまま宣伝のコピーに使われていました。
これは他のミュージシャンが言っていたんですけど、こういう曲は先にコピーを手渡されて、そこから曲を展開していくんだそうです。
この曲の場合はどっちだったのかはわからないですが、1度聴いたら忘れられないフレーズですよね。
EPOって80年代ポップスを語る上で、欠かせない存在だと思っています。
明るい気持ちの中にふと潜む、根源的な哀しさ、つらさ、苦しみ、さりげない切なさを、都会的にうまくコーティングする名人ではないでしょうか。
シティポップのくくりに入るのかはわからないけれど、再注目されて欲しいミュージシャンの1人です。
別のアルバム収録ですが、「12月のエイプリル・フール」も、染みます。
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