休刊 キム・ソクジン



休刊 キム・ソクジン 
あと2ヶ月ですね。
ARMYさん達も待ち遠しくされていると思います。
アルバコエルレアオクラータは花が終わりました。
無事のお戻りを待っています:)

2021/02/26

イージュー★ライダー ー 奥田民生

 

 

オリエンテーリングって、いまでも行われているんでしょうか?

 

地図と方位磁石を持って、自然の中に入っていって、あちこちに置いてあるアイテムを拾い集める、あのゲーム。

 

私も20代だった頃、もうなんだったか忘れちゃったけど、強制的に参加させられて、結構大変でした。

すっごい広大な自然の中で行われたので、最後は地図とコンパスだけが頼りで、道なき道を歩いて、やっとゴールした思い出があります。

いま、もしもやってるなら、もっと小規模な範囲じゃないんでしょうか。

遭難とか危ないんで。←どこでやったんだよ

 

そのオリエンテーリング。

同じく若者だった時に、誰でも知ってる超1流企業のオリエンテーリングを、テレビで見たことがあります。

入社後の新人研修のラストに、合宿先で行われてたものだったんですが。

あまりに衝撃的で、いまでも忘れられないオリエンテーリングです。

 

覚えている限りの条件を書くと、

 

  • チームでやる。
  • チームにはリーダーが1人必ずいること。
  • オリエンテーリングは最後までポイントをパスしなければ、合格にはならない。
  • そのオリエンテーリングには、タイムリミットが定められている。

 

でした。

 

これだけ見ると、そんなに難しそうではないんですが、これがどうしてどうして。

実際にオリエンテーリングに入ると、チームだから、どれが効率良いやり方かでもめるし、リーダーシップ発揮できない人いるし、またはリーダシップ強すぎて、チーム内で分裂してしまったりと、あれこれ問題が起こるんですね。

 

それでもなんとかどのチームも、ゴール前の最後のポイントにたどり着くんです。

 

でも、そこには、うんと前に自分達を抜かして行ったトップチームがまだポイントを見つけられずにいて、それが1チームだけじゃなく、先に行った全部のチームがそこで引っかかっているんです。

 

ゴールは合宿所で、確か最後のポイントの隠し場所はその敷地内だったんですけど、これが探しても探しても無いんですよ。

 

で、話し合いをして知恵を出し合うグループ、しらみつぶしに探すグループ、ヘトヘトになって心が折れちゃうグループと、隠し忘れのミスじゃないのかと会社の人に確認をするグループと、そこでも様々なんです。

 

とうとう最後は日が暮れて、タイムリミット直前になっても、全グループが敷地内で探している。

そうしたら、あるグループが合宿所に入っていったんです。

それで「やっぱりあるんだ!」と、他のグループはどよめいて、また探し出すんですね。

そのうち、もうタイムリミットが来ちゃうから、この最終ポイントはもう見捨てよう、というグループも出てきたりしてました。

 

やがてタイムリミットが来て、最後の最後まで探していたグループもあきらめて合宿所に入って、1番最初に入ったグループに聞きに行ったんです。

どこにあったの?って。

そしたら、ちょっと硬い表情ではあったけど、

そのリーダーが笑顔で、「無い」って答えたんです。

 

は?と思うでしょう?(笑)

 

でも、そのグループとリーダーは、「最終ポイントにはチェックポイントが設置されていない」という判断をしたんです。

 

それが答えだったんですよ。

 

その無いと答えたリーダーは、どうして最終判断を「該当なし」にしたのか、それができたのか、会社の人も聞いてたんですけど。

彼いわく、

「自分はいいチームでオリエンテーリングを行なっていた。みんなすごくできる人たちばかりだった。その人たちがこれだけ探しても無いっていうことは、もう無いんだ、と思ったし、それを判断することが、リーダーである自分の役割だと思った」

と言っていました。

 

たぶん、その人、今ごろ大出世してると思うんですけどね。

 

このドキュメンタリーの、予想もつかない、凄まじい結末は、若者だった私に大きな衝撃を与えました。

 

それでまあ、なにも知らずに、

「いいなぁ、いい大学行って、いい会社入って、将来順風満帆だよねー。」

なーんてフワフワうらやましがってた自分が、1流企業に入社する人っていうのは、やっぱりすごいんだな、

と心底、思い知ったこと。

 

それと、

 

「該当なし」

 

という判断を私は、いつかその時が来たらできるだろうか?

 

という疑問が、いまでも私の中に残り続けています。

幸いにも、大きな瞬間で、「該当なし」を探さないといけないことは、まだありません。

 

でも、私はこの凄まじい新人研修を、一生、忘れないと思います。

 

 

リーダーってやりたがる人が多い役割だし、やりたくないのに、結局やらなければならない時が来るものだとも思います。

 

いまの私にわかることは、リーダーの数だけ、リーダーシップが存在し、リーダー方法論があるんだろうな、ということです。

 

1人でやってても、それは「チーム自分」のリーダーをやらないといけないし、たぶん、無意識にやってるんだとも思います。

 

だから、本屋さんにいくと、リーダーについての本が山積みになってるし、議論の材料にもなってるんでしょうね。

 

これ以上進めると、何回かにわけなきゃいけなくなるので、気楽な毎日の話題としては、ここで結びとします

 

 

 

「該当なし」

 

ものすごいリーダーシップでした。

 

 

 

 

 

 

 

表題曲は奥田民生の初期の名曲「イージューライダー」。

CAR SONGS OF THE YEARS」に収録。

 

若者だった自分、若者だった人たち、いま若者をやってる人たち、これから若者になる人たち。

その全部を過不足なく歌い切った不朽の名作だと、ずっと思っています。

 

Spotify iTunesで配信中。

 

 

 

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