キリッと冷えて、冬らしくなってきましたね。
街を歩くとポインセチアが花屋の軒先を赤く彩っていて、ああ今年もホリデーシーズンを無事迎えられたな、ありがたいことだ、としみじみします。
暖かい部屋に帰るのもいいけれど、私は、すごく寒い日に、ひとけのないガランとした部屋に戻って、コートを脱いで、色々な消毒を済ませてしまった後、コーヒーのためのお湯を沸かして、ストーブに火をつける音が好きです。
歩いてきたから体はあったまっていて、部屋の中だから、いまはそう寒くない。その状態で、じわじわ部屋が暖かくなっていく中、コーヒーが落ちる音とストーブの火がやがて安定していく音だけの、しん、としている感じ。
好きな季節というだけでこれだけの楽しみがあるというのは、なんという贅沢だろうかと、ホリデーシーズンが来るたびに思います。
クリスマスの飾りつけは、卓上用のツリーを飾り、木彫りのスノーマンのオーナメント、スノードームをコーヒーテーブルに置いて、玄関の靴箱の上に小さなリースを飾っておしまいです。
狭い部屋なので、小ぶりのものを使わざる終えないんですが、そうで無くとも、あまり大振りな飾りは、出すのも仕舞うのも疲れてしまうので、10分以内に済む飾りつけをします。
当日もそんな馬鹿騒ぎはしなくなりました。
何か手のこんだ日数の掛かる料理を1品、それとその年1番美味しかったケーキをホールで。それとワインを買ってきてもらって、静かに祝うという感じです。
お正月もそうで、若い頃は徹底的にお節やって黒豆やってと張り切っていたんですが、最近は、数品とお雑煮、お飾りも小ぶりのもの、家の中で安全に過ごしたいところに小さな鏡餅をいくつか置いて、それでしまいです。
年越し蕎麦は、水道の水が冷たくなって蕎麦を締めるのにちょうどいいので、ファミリーマートの乾麺を買って来て茹で、好きな具材を乗せて食べてます。
家での蕎麦は、乾麺から茹でて、水で締めて食べるのが1番おいしい食べ方だと思っています。
そういう風にハレの日を一年ごとに自分たちのサイズ感を確かめ、それに合わせて過ごすのが好きなんでしょうね。
通常なら街から人がいなくなる感じも、ホリデーシーズンならではという感じですが、今回の年越しはたくさんの人が、いま住んでるところで過ごす人も多いので、新年の外の気配が少し賑やかなんじゃないでしょうか?
カーテンの隙間からたくさんの部屋の明かりがついているのを眺める年越しというも、またいつもと違う良さがありますよね。
コンビニもスーパーも営業してるといいな(切実)。
なにもホリデーシーズンだからっていって、パーティの中にいなければならないわけではないし、1人や2人で静かに過ごすのも、悪くないと思うんですよね。
大勢じゃない静けさを怖がる人って、ちょっと自分で自分を意地悪く見過ぎのような気がします。
友達が多いのはけっこうなことだけど、違うからといって、せっかくの自分の時間を惨めなものと決めてかかるのは、もったいないですよ。
街ではみんな少しずつ距離をとって、同時にそこにいる。
その果てないダイナミズムの中で、ひとりひとりが心で繋がっていたり、繋がれる人を探していたり。
そうやって時を経ていって、いつか、ああ、あの時は途中だったなと思い出し、また前を向く。
それはそんなに悪いことではないんですよね。
楽しんだ人も、気づかないふりしてやり過ごした人も、ホリデーシーズンはもうおしまいです。
お疲れ様でした。
また日常を始めましょう。
(▶︎ ボタンを押すと曲が聴ける仕様になっています。フルで聴く場合は要Spotify)
表題曲はTaylor Swiftのthe 1。
アルバム「folklore」に収録されています。
2020年はこれとHOTPINKばっかり聴いてました。
なぜそんなにずっと流していたかというと(小さい音量でね)、
自分の”ちょっとロウなテンション”にぴったりだったからです。
全世界の人たちはどういう感じなのかは、レビューを見てみないとわからないけど、私の場合は、そんなにゴキゲンなわけねーだろ!淡々とやってってるよ!と思っていたのに、ぴったりだったんですよね。
いやーすごいねー、テイラーは天才だよ。
その時々の空気の最大公約数を見つけるのが上手なんでしょうね。
iTunes Spotifyでもちろん取り扱いありまーす。
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