休刊 キム・ソクジン



休刊 キム・ソクジン 
あと2ヶ月ですね。
ARMYさん達も待ち遠しくされていると思います。
アルバコエルレアオクラータは花が終わりました。
無事のお戻りを待っています:)

2023/10/28

脳内動画派


 
 
大昔にファンフィクションをやっていて、いまは長すぎるお休み中なので、あまり言うのも過去にすがっているみたいでやだったんですけれど、なんだったかとにかく話題に出したので、こういう種類の書き手もいる、という話をします。
 
いまはなんとお呼びすればいいのかわからないので、私も、自分のことを書き手とは言ってませんでしたが、便宜上、そう呼びます。
 
いろいろな書き手さん達がおられて、いろいろな手法があると思いますし、大昔の当時の段階で、本格的な方は、とても文学に精通しておられて、縦書き派、旧仮名遣い派の方、横書き派、文章推敲派、あまり手を加えず誤字脱字だけなおす派の方、私のように、誤字誤用だらけ脱字だらけで(それは眩しい画面を、当時直視し続けることができずにいたせいもありました。プリントアウトをして、というのは、コストがかかってしまうのでやりませんでした。)
笑われていた人間もいます。
 
その中で、当時読んでくださっていた方が気づかれていたように、私は、通常の文章の作り方をしていませんでした。
 
あの頃は、またイキっちゃって、と思われていたかな、とも思っていたんですけれど。
 
私は、音楽を聴いて、脳内に動画が映写されていて、それをひとつずつ文字に描写する、という作り方を基本的にやっていました。
今でもそうです。
 
だから最初から、登場人物が固定されているのがファンフィクションでしたが、その他の登場人物は、全部、脳内の動画に出てきたのを描写していました。
もちろん、肉付けはしますけれど、基本そうですし、登場人物にも、登場人物の名前にも、モデルはいません。
例外として、山口小夜子さんと、つみきみほさんは、登場人物の外見イメージとしてモデルにしました。
もちろん、こちらの方々をイメージモデルにした上で、裏設定モデルというのもありました。
 
登場人物の名前をつけるたび、私のニックネームを使ってくださったんですか? という感じで聞かれたり、思い込まれたりしていたので、私は徐々に、ありえない名前を使うようになっていきました。
主に物体の名前を使っていました。
また、誤解されそうな場合は、ちゃんと別のところで、違います、と言っていたので、そういったトラブルはありませんでした。
それに気が小さいので、絶対に、当時の私の狭い現実の行動範囲、インターネット上の行動範囲で、一ミリたりとも現実と被るような人物描写もしていませんし、も・もしかして? というようなメールをいただいたこともありません。
登場人物に自分の恨みを込めたり、悪意を込めるやり方があるのは、ずっと後になって知りました。
私はやったことがありません。
 
ここぞ、という時には、自分で気に入ってる響きの綺麗な名前を使ったりしていたんですけれど、それも当時すぐに、罪のない、書き手冥利に尽きることで嬉しかったですが、他の場所で使用されていたので、やはり物の名前に終始するのが、1番いいと考えていました。
 
また、作中に登場した、よくある名前、呼び名、の場合も、極力、現実で見聞きしたことが実際にあった、一般的であるものを使用していましたし、匿名性をアピールするために(いたんですよ、そういう登場人物が)、よくありすぎる名前を使ったりしていました。
こちらは超有名小説からのサンプリングでもありましたので、私はウインクとして、同じシチュエーションを出したつもりでもありました。
 
私の物語のスタイルは、ヒップホップミュージックのサンプリングと同じことを、言葉や有名な小説の小道具、有名すぎる物語の武器、セリフ、展開、構成(この場合は、中の物語は違うものにするというスタイル。骨格だけを同じにするスタイルをやりました。こちらの場合は、もちろん元ネタのセリフをそれとわかるように劇中にサンプリングしています。)、設定、
はたまた有名すぎる映画の展開に見せかけて、
「そうと見せかけて、じーつーはー、違いましたー!」
というどんでん返しの伏線をはっていたり、
(勘違いしてなければ、とある方には思いっきりバレていました。ものすごく嬉しかったです。)、
 
とても有名な音楽の中のストーリーを物語の一部分にはめ込むサンプリング、
すごく有名な1ジャンルを築いたプロの方の雰囲気だけをタイポグラフィー的にサンプリングする、
と、ありとあらゆるサンプリングを入れ込んで、気がつく人たちにウインクをしていました。
 
その手法というかスタイルは、私はコラージュというイメージでやっていました。
 
それは、尾崎翠の第七感界彷徨の創作手法で紹介されていた、一つの単純な型を紙に書いたあとビリビリに破いて、主軸となる物語にランダムにコラージュしていく、前衛小説の技法からヒントを得ました。
 
実際に紙に書いて破いて、ということはやりませんでしたが、最初に物語の大まかな構成を作りますので、それに合わせて、ここではこれを出そう、とあらかじめ決めているものもあれば、書いているその時に思いついたものをサンプリングできるなら入れ込んだり、いろいろでした。
 
それはパクリじゃないか、とか、ヒップホップのサンプリングはパクリではないから、お前なんかと一緒にするな! とか、いろいろ当時おっしゃりたい方はごまんといましたし、現在は公開していませんので、私が書いたファンフィクションは読めないんですが、私がいまこうして書いたものを読んでお怒りの方もおられると思います。
 
なので、それは盗用だろう! と言われたら、そう思われるのでしたら、申し訳ありませんでした。とお答えします。
 
私は、この20年間、新しい小説というものをほとんど読んできていませんので、私がやっていた、これからもやっていくだろう、このサンプリングスタイルが、もうすでに、珍しくもなんともないものかどうかすら、知りません。
 
なので、見当で書くしかありませんが。
音楽のヒップホップの方々が、それは自分達のやっていることとは違う。一緒にされちゃあ、困る!とおっしゃるのであれば、こちらも、ジャンルの手法名をお出しして申し訳ありません。とお答えします。
 
ですが、私は、このスタイルが好きなので、これからもやり続けます。
 
さらに言うと、私はイタいと当時から嘲笑されていた、楽曲の名前を物語につけるのを基本的にやるタイプでしたし、他のタイトルをつけても、最初に、この話のイメージソングはこれです、と言って、最後に裏イメージソングを発表したりして、イメージの答え合わせをやったりもしていました。
もちろん、楽曲のシチュエーション、歌詞はサンプリング済みです。
ちなみに、ご存知の方も多いと思いますが、いま頭に浮かばれた作家さんのスタイルをお洒落だと思い真似して、物語の名前に楽曲の名前をつけていました。
 
私は完結できない物語が多かったですが、どれも完結まで物語は作ってはいました。
ちょっと個人的な事情で実行できておりませんでしたし、物語は完結させてから、ということも、すごく言われていました。
時々は、暗い脳内映像を見続けるのに耐えられなくて、明るい物語を書いたりもしていました。
 
そういうポンコツの書き手でした。
 
そうは言っても、お前が書いているんだから、お前の考えが反映されているのが登場人物だろう、と言われても、音楽を聴いて出てきた映像のストーリーにその登場人物がもうすでに居て、それにファンフィクションとして現実の存在を当て書きしていたので、私としては違います、としか申し上げようがありません。
 
2011年以降、試しに実在の人物をモデルに書いてみましたけど、ちっとも筆が進まなかったですし、全然良くなかったしピンときませんでした。
それに私は、なんだか好きじゃありませんでした。
なので、これから先は、元のスタイルで、自分がいいと思うことをやるつもりです。
 
また物語に出てくるセリフも、ほとんどが日常会話でしたし、物語のテーマとして、最後に主題をセリフに出すことはありましたが、考えを発表したいのだったら、考えを文字に書いて発表すればいいのであって、物語は物語のことで、独自の軌道を描いて結末に向かう、としか私のレベルでは申し上げられません。
 
そして、私の書いていた物語の特色として、相反する価値観をセリフや描写に出し、どちらも間違ってもいないし、正しくもない、という現実にとてもよく似せた状況を出すことで、答えは一つどころか、あるかもしれないし、ないかもしれないし、そのどれもがはっきりしない中、登場人物がどこかへはたどり着く、というものが多かったと記憶しています。
 
私は、ファンフィクションで、エンタメをやっているつもりでしたし、娯楽をやっているつもりでした。
 
私がどんなつもりで、どんなテーマで物語を設定しようと、どのように読まれようとも、結局は、読んでくださる方が読まれた時点で、物語は読んだ方のものですので、自分はこう読んだ、が正解である、という考え方をしています。
 
なので、滅多にありませんでしたが、評論をしてくださるのはありがたかったですが、評論のつもりで実は自分の読書自慢に終始していただけのものを、当時、嫌なやり方で教えていただいたことがあったんですけれど、リアクションの仕様がないので、何とも言いようがない、というのが私の反応であり答えです。
 
じゃあそんなお前がパクリというのはなんだ?
と言われると、何も考えずに、ただ単にマルパクして、コピーペーストだけの動作しかせずに、コソコソこそこそやって、見つかったら慌てて消したりすることを、パクリと呼ぶと思っています。
 
異論反論があるとは思いますが、パクったのなら、パクりました!と堂々と言えばいいし、それが批判を込めてなのか、いいと思ってなのか、言い換えてこれはオマージュです、インスパイアです、ぐらい、ぬけぬけと言えばいいと思っています。
ネットにあげたんだから、胸を張って言えばいいと思います。
そして、そこから何が発生するのか、何を派生させることができるのか、を見続けるのであれば、これは私個人だけのことですが、パクリでもなんでもないという判断をします。
 
私は遊びでやっている、と当時よく言っていました。
そのことで眉をひそめられていたことを後で知りました。
 
「仕事じゃなくて、遊びなんだから、真面目にやれ!」
という有名な言葉があります。
私は、この言葉のことも後で知りましたが、私は、この価値観の通り、この遊びを自分なりに真面目にやっていました。
 
2023年のいま、昔、書いたものを読まれると恥ずかしいのは、調べ方がそれだけはどうしてもわからなくて、おかしな設定が一つあったのに、相談して、このまま進めた方がいいと言われたのを、そうかな? と思いながら流されて書き直さなかったことと、実力不足で稚拙だったことが恥ずかしいのであって、自分がやっていたことと読んでくださった方々が、面白い、と言ってくださっていたものを、恥ずかしいと思う気持ちは毛頭ございません。
 
その点だけでも、ちゃんと書いたほうがいいと思って、今回の投稿になりました。
 
以上、脳内動画派でした。