暴力を想起する言葉を使っています。
苦手な方はご注意ください。
最近覚えた言葉で、ストローマン論法というものがあります。
まだきちんと腹の底から理解できていないので、Googleの検索結果のフィードバックを紹介します。
ストローマン議論とは?
ストローマン手法とはどういう手法ですか?〈批判的〉筋違いの反論、論点すり替えの議論[反論]、わら人形論法 ◆反論に都合がいいように論争相手 の主張をねじ曲げ(または相手の主張と関係ない論点を持ち出し)、そのすり替えられた論点に対して反論を行うこと(そして「だから相手の主張は間違っている」と結論すること)。英辞郎
この国にもカナリアがいました。
鳥はどこにでもいるのでは? と思われた方向けに説明させていただくと。
この場合のカナリアは、昔、炭鉱の入り口に、有毒成分が蔓延(まんえん)して犠牲者が出ないように、カナリアを入れた鳥籠をぶら下げていたそうです。
カナリアが死ねば、危険ということですね。
そこから、異変を感じたらすぐに、それが何か、どういうことか、そして寸分違わず、そのカタチを見極められる人のことを指す、という理解を私はしています。
私が時々、本寸法がわかるようになりたい。と書くのは、カナリアになりたいのではなく、私は、とても怖がりで不安が強いので、物事をきちんと捉えられるようになれば、少しは気持ちが落ち着くかもしれないと思っているからです。
そのカナリアだと、私が勝手に思う人が、日本にいました。
ご自身がカナリアだったことを、やはり自覚はあったのではないか、と私は想像しているだけなんですけれど。
全く関わり合いの無いただの読者(本2冊買っただけ)だったんですが。
先日、勇気を出して検索したら、その方はもう他界されていました。
非常に社会や世界に役立つ、言論活動を使命とされておられたようです。
思想とか考え方とか主張とか全く私とは違う、まっとうな方だったのですが、やさしいなんて陳腐な言葉より、人の苦しさをよくご存知の方だったように思います。
短期、長期に関わらず、こういうものと付き合わなければならない人間は、慣れない時期や悪くなっている時、言葉で感情的になってしまう瞬間があります。
後になってみると、どうしてこんなことで怒ってしまったんだろう・・・、と、とても恥ずかしく、自分がダメなことが悲しくなるんですけれど。
もうずっと昔に、同じ状態の方が、何かの話題の時、強い言葉をその方に使った後、すぐ謝罪されたんですね。
そうしたら、「お気になさらず。誰にでもあることです。」と即座に返事をしたのを、すごくよく記憶しています。
なかなか出ない言葉です。
謝罪された方が、どういうものとつきあい、どういう状況か、どんな苦しみなのか、寸分違わずわかっていないと、出てこない言葉です。
立派な人というのは、こういう人のことを本当は言うのだと、私は見ていて胸が熱くなりました。
また、別の時は、何かまた鋭い見識を書いた時に、その言葉が違うふうに取られて、わーっと瞬間的に広がったことがあったんです。
見ていた私は、この人は怖くないんだろうか。と、怯えていたんですけれども。(チキン)
その方は特に慌てることなく、違います。違います。主張と違います。と否定しながら、「これ以上、俺のわら人形をレイプしないでくれ」とあっさり書かれて終わったんです。
なんのことだろう? と思ったんですけれど。
それから長い年月の後、先に紹介したストローマン手法のことを言われていたことがわかり、知性とはものすごいものだなと、つくづく思い知りました。
(ご存知の通り、ストローとは「わら」のこと。ストローマンでわら人形ですよね。)
私はその方は、カナリアだと思っていました。
カナリアという言葉を使わなくても、同じことを考えていた方はたくさんおられると思います。
そのカナリアが他界されたことを知り、新しいカナリアはどちらにいるのだろう、と不安になっています。
けれど、あるじの消えた、空っぽになった鳥籠を人だかりの後ろから見つめながら、これからは好きなように飛び回れるし、ご飯を探す鋭い知性もありあまっていたから、たぶん、カナリアにとっては、これでよかったんだな。と思う気持ちもあります。
考えてもわからないし、
どうしていいかわからないから、
月の美しい晩、
銀の櫂に止まって、
光って落ちる雫を見ながら、
楽しく歌っているといいな、
と、いまは思うことにしています。
20231026 20:18 誤字をなおしました。