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うっかりカツカツやって来て、うっかり居ない。( By O.)
 

2022/01/12

ガレット・デ・ロワ

 


 

ガレット・デ・ロワを毎年1月に食べています。

本来は16日に食べるものなんですが、お菓子屋さんにガレット・デ・ロワのシーズン前に確認すると、発売期間が何日から何日までと教えてくれるので(私の頼んでいるフランス菓子屋さんでは毎年微妙に違います。)、その期間に予約しておいたガレット・デ・ロワを引き取って、囲んで食べています。

 

ガレット・デ・ロワって?というとですね。

 

ざっくりいうと、キリストの公現祭(エピファニー)を祝うフランスの行事に食べるお菓子のことです。

 

簡単に説明している文章をネットで探すと、

 

ガレット・デ・ロワは、ベツレヘムを訪れた東方の三賢人によって、イエス・キリストが神の子として見い出されたエピファニー(公現祭)の日、16日に食べるというフランスの伝統菓子です。」

 

参照リンク 手作りお菓子とパンの専門店 Cuoca様より

http://www.cuoca.com/library/event/special/galettedesrois/

 

とあります。

 

詳しく知りたい方はウィキにものすごく詳細に書いてあるので、そちらをご覧ください。

 

 

私はクリスチャンでもなんでもないんですが、毎年このフランスの行事を新年会がわりにやっています。(いまはコロナで会は中断していますけれど、毎年食べてはいます。)

 

そもそもガレット・デ・ロワをやるようになった経緯はですね。

残念ながら閉店してしまったパン屋さんに通っていた時に、エピファニーのことを知ったんです。

 

そのパン屋さんって、美味しいのはもちろんなんですが、フランスのパン・菓子のお店で、毎月、フランスの行事を執り行っていたんです。

 

で、来店したお客さんにその月毎の行事について簡単に説明してあるリーフを配っていて、私もそうやって、日本にいながら、なぜか毎月フランスの行事をお祝いする、という体験を年間を通してやっていたんです。

 

もう名前は忘れてしまったけれど、4月になるとポア・ソンという魚の形をしたパンを食べる、とか、そういう行事があるんですね。

あとバレンタインデーだけでなく、通年、オランジェット(チョコレートとオレンジの砂糖づけのお菓子)とか安く売ってたり、カヌレが普段から置いてあったりとか、フランスとの文化交流を目的としたお店の経営方針だったんじゃないかな?と今では思ってるんですが、とにかくそういうお店だったんです。

 

ただなんとなく偶然お店に入ったのがきっかけだったんですが、フランスの行事を日本にいながら、そっと祝うというのが、ものすごく面白かったんですよ。

 

私は、パルファンサトリの調香師、大沢さとりさんのインスタグラムを愛好しているんですが。

大沢さんは茶人でもあって、インスタグラムでは、毎朝の一服(注:1)ということで、お茶をたてて季節のお菓子やしつらえ物を撮って、公開してらっしゃるんです。

(注:1 間違えて記憶していました。大変失礼しました。)

 

お茶人の知人がいらっしゃる方はわかると思うんですが、お茶をやってらっしゃる方々って、二十四節気(にじゅうしせっき)を生きてらっしゃるんですよね。

 

現代の日本の日常を生活しながら、太陰暦(で合ってますか?)の日本の風雅を刻んで、そのリズムでお茶の道を生きてらっしゃるんです。

 

1枚、違う価値観の薄いヴェールを、現実世界にかけてる中で生活してる、んです。

 

二十四節気が現実に機能している、ということをはっきり認識したときに、お茶をやっていない私も、現実への視点が急に立体的になって、幾層も重なって見え始めて、それがすごく面白い体験だったんです。

 

現実にいながら、1枚違う現実(節季)を生きていることが。

 

で、それと同じことが、そのパン屋さんが繰り広げていた、フランスの行事を日本で機能させて祝うことで、二十四節気を知った時に現実の視点の転換が起こって、とても驚いたことと同じことが、私の生活でささやかに起こっていたんです。

 

そのパン屋さんは先にも書いた通り、もう閉店してしまったんですけれど、ガレット・デ・ロワと4月に魚のパンを食べることは(お店にあれば)、私の中で残っているフランスの素朴で素敵な行事だったりします。

 

もともと1月は新年会をやってたんですけれど、そんなにお酒を飲まなくなったし(飲む時は飲みますけど)、飲酒でその後の行動が制限されるのが面倒だなぁと思ってたときに、パン屋さん経由でガレット・デ・ロワのことを知って、新年会の代わりに、ガレット・デ・ロワを囲んで食べて、お茶を飲むようになりました。

 

ガレット・デ・ロワにはフェーヴという、これまた「道」がある、陶器製の小さな人形が入っています。

(フェーヴは専門店があるほどマニアが存在していて、こちらもミニチュアならではの美しさ、面白さがある奥深い世界です。)

 

私の記憶では、本来はアーモンドをひと粒入れてたそうなんですが、今はさまざまな物を形取った陶器製の人形をひとつ入れて、焼かれています。

お店によっては、焼き上がりにフェーヴを付けて、食べる時に、自分で中に入れて、切り分けていくというのもあります。

 

そのガレット・デ・ロワを切り分けたときに、フェーヴを引き当てた人が、その日は王様、または王妃様ということで、王冠を手にすることができるというゲームをやるんです。

元は、1年の吉凶を占う側面もあったみたいですけどね。

 

まあ、ガレット・デ・ロワを皆で囲んで食べてエピファニーを祝いつつ、1年の息災と幸運を願い、祈りましょう、という行事のひとつとして、私は捉えています。

 

(いま調べたらそういう記述がないので、私の記憶違いかもしれません。でも新年会自体そういうものなので、またコロナが落ち着いて会を再開した後も、このまま行こうと思います(笑))

 

いまは決まったお店にガレット・デ・ロワを頼んでいるんですけれど、(フランス系のケーキ屋さんは大体やってると思います。最近はVOGUE WEB版でも特集されてますよね)

最初に頼んだ時って、ガレット・デ・ロワを実際にやってる人はどのくらいいるんだろう?と思って、予約当日にお店に行ったら、来る人来る人みんな「ガレット・デ・ロワください」って言ってて、思ったよりガレット・デ・ロワ人口は高いんだな、と驚いたのを覚えています。

 

私は、クリスマスが終わった直後に、ケーキ屋さんに電話してガレット・デ・ロワを予約して、新年の指定受け取り日にお店に伺って、支払いを済ませて引き取っています。

 

お店によって違いがあると思いますので、やってみようかな?という方は、事前にお目当てのお店に電話で確認してみてくださいね。

 

あと、フェーヴが入ってますので、フォークでちまちまと切り崩して行って、食べるときはそっと噛んで、食べるようにしてください。

くれぐれも誤飲などないように注意してくださいね。

 

 

わー、今日は長かったですね(笑)。

 

実は、ネギの祭りの話もしたかったんですが。(は?)

・・・いや、ネギです。あの食べるネギの祭りについてです。

またこれもご存知の方はご存知だと思うんですけれど、

あまりに長くなってしまったので、またそれは別の機会にします。

 

以上、ガレット・デ・ロワをやっているよ、という話でした。

 

 

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20220113 誤字修正

 

 

2022/01/09

寒中お見舞い申し上げます。

 

 

 

寒中お見舞い申し上げます。

 

旧年中は弊ブログをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。

本年もマイペースながら、みなさんにそっと楽しんでいただけるブログを目指して参りますので、どうかよろしくお願い申し上げます。

 

 

さて、たっぷりお休みをいただいている間に、BTS関連ですが、SUGAさん、RMさん、JINさんの完治判定及び隔離解除のお知らせが届きましたね。

安心しました。

大事に至らなくて本当に良かったです。

事務所からこうして、完治後もしっかりとした情報が出されていたので、とても心強かったです。

 

そして、SUGAさん。

遅くなりましたが、おかえりなさい。

不思議なもので、どこにいてもSUGAさんはSUGAさんなんですけど、自国にいらっしゃるのといらっしゃらないのとでは、安心に雲泥の差があります。

なぜかはわかりませんが、なんとなくそれもSUGAさんの人となりの味のような気がしています。

久しぶりの長期休暇をどうか満喫されてますように。

 

 

休みの間は、ネットにほとんど繋がらず、昔風に言うと「ネット落ち」というものをしていました。

 

特に何か予定があったわけではないんですけど、季節の行事をこなしながら、お正月らしいお正月を過ごしていました。

そうしているとやっぱり1日の長さが全然違うので、これからも少し情報に追われて疲れているな、と思ったら、ネットから離れて、密度の濃い時間をぼんやりしながら過ごしたいと思います。

 

三社参りもしてきましたよ。

こういうお正月らしいことをするのが好きなんです。

途中、梅の蕾、水仙や木瓜の花があって、寒いですけれど、きちんと植物は季節を刻んでいるんだな、と嬉しくなりました。

 

私は夏目漱石が愛した木瓜の花がとても好きで、1時期は鉢植えを育てていたんですが、枯らしてしまってとても悲しかったので、それ以来、外で愛でるにとどめています。

あの不思議な質感の洗練された花の形にとても惹きつけられるんですよね。

白木蓮やネコヤナギもすごく好きで、そういう系統に弱いみたいです。

 

ところで、そろそろ鏡開きですが、最近の小さな鏡餅は、鏡餅の形をしたプラスチックの入れ物に、小さな餅がつめてあって、鏡開きも簡単で助かっています。

当日は、大体ぜんざいを作って、鏡餅に「入っていた」お餅を入れて食べています。

(お餅は小さく切って、よく噛んで召し上がってくださいね)

 

あのー、今はもう情報が行き渡っているから大丈夫だとは思うんですが。

ぜんざいに使う、あずき。

 

あれ、ひと晩水に浸けておかないんですよね。

袋の裏に、すぐ煮てくださいと書いてあるので、そうしたら、普通に美味しく炊けています。

むしろ浸けておいたら、出来上がりが水っぽいような感じがするんですよね。

配合は、あずきひと袋に対して、砂糖大さじ5、塩 多めにひとつまみ、を入れて、あとは袋の裏のレシピ通りに煮ています。

 

(砂糖は「てんさい糖」を使っています。ちょっと高いけれど、砂糖を使うのってぜんざいとか甘いものを作る時ぐらいで、全く減っていかないので、思い切って「てんさい糖」を日常使いに切り替えました。)

 

この配合だと、甘さが控えめになるので、あずきの味を楽しみたい方には、向いていると思います。

 

名著「おいピータン!!」にありましたが、何かを煮るって、クラフト的な楽しみがあります。

お鍋の前に椅子と本を用意して座って、気長に穀類をコトコト煮ると、なんだか気持ちが満たされていくんですよね。

あの、台所に湯気と豆の煮える香りが広がって、時間が凝縮されていくのを感じるのが、すごく好きです。

冬の日の大事な過ごし方のひとつです。

 

以上、遅くなりましたが、年頭のご挨拶と、1月前半の雑感でした。

本日から通常運転に戻します。

だいたい週2.3(不定期)お昼1時の更新と、週刊キム・ソクジンは、毎週月曜早朝ひっそり更新です。

どうぞよろしくお願いします。

 

それでは、三連休の間の日曜日、楽しんでお過ごしください。

 

 

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2021/12/30

年末年始休暇のお知らせ

 


 

 

close  2021/12/31  ー  2022/01/08 

 

 よいお年をお迎えください。

 

 

 

 

 

 

 

 

HAPPY BIRTHDAY !!

 

 

この1年がよりよい日々でありますように。

ARMYさん達との愛と信頼が、より深まりますように。

 

美しい、美しい、美しい、Vさん。

お誕生日おめでとうございます。

 

実は、私はあなたの心がとても好きです。

素敵な1年をお送りください。

 

 

 

2021/12/28

VOGUE 渡辺三津子編集長からの最後の手紙

 

 

いつものように"EDITOR'S LETTER"をチェックしていたら、今月号で渡辺三津子編集長が退任されるということが書いてあった。

どうしよう・・・、と思って、いまに至る。

 

VOGUEには「EDITOR'S LETTER」というページがある。

いつも、VOGUEの編集長である渡辺三津子さんが書かれているページだ。

私はその愛読者の1人で、というより全読者はそのページを楽しみに、そして、頼りにしていたと思う。

 

特に奇をてらった内容ではなく、どちらかというと、実直で、穏やかで、そしていつも凛とした内容だった。

 

いまは節約生活で誌面を手に取ることができない状態が続いているが、WEB版でも「EDITOR'S LETTER」が取り上げられていたので、人気ページだったのは間違いないし、私はいつもそのページを読む時には、拝聴するという気持ちで、実際に耳を傾けるように、少しうつむいて読んでいた。

 

この未曾有の事態が起こったとき、私はとても混乱し、不安だった。

できることは、動揺しやすい自分を恥じながら、自分に負荷をかける情報をシャットダウンし、市井の人達の暮らしぶりをあてに、その真似をしてなんとか自分の生活を成り立たせるくらいだった。

 

その時も、VOGUEはいつも前を向いていた。

何が起こっても、ファッションからの思考を自問し続け、挑戦をやめず、絶えず全方位でありながら、一心に突き進むさまを読者に示していた。

 

その姿は、とても勇敢で、エレガントで、知的だった。

 

たくさんの大声が渦を巻く中で、毅然とVOGUEVOGUEとして成すべきことを成していた。

 

私はとても励まされ、毎月、VOGUEはどうするのか、何を特集するのかを、混乱の時代の中でとても頼りにしていたし、節約生活で誌面購入を断念するまで、毎月の楽しみでもあり、最新号を胸膨らませて買ってきてはソファに座り、時に難しくて深く考えなければならない問題について、付け焼き刃ながら意見をもったり、時にそれは手が届かないながら、夜の航海にふと見える灯台のように私を照らす、ハイファッションの世界を眺めた。

 

その頃、私はVOGUEを読み始めてもう何年も経っているのに、ようやく、この雑誌の編集長は一体どういう方で、どこからやってきたんだろう?と、思いはじめた。

 

どうしてこの混乱期に、このような姿勢を保てるんだろう。

どうして、私達読者から片時も目を離さないアンテナを持ち続けているんだろう?

なぜ、それが可能なんだろう。

 

そう思っていた矢先に、手のひらの宝物。という、これまた大好きなコーナーに、渡辺編集長が登場した。

そして、ご自身の名前、三津子と同じ名を持っている、ゲランの名香「MITSOUKO」を宝物として挙げた。

とても見事に鮮やかに、私の中で渡辺編集長と香水ミツコが紐づけられた瞬間だった。

琥珀色の香水瓶の美しい写真を眺めながら、私にとっても非常に特別な存在である、この香水と同じ名を持つ渡辺三津子編集長のことを、私の頭は多分一生忘れないだろうな、とぼんやり思った。

 

私はこの先もVOGUEの読者であり続けるし、新しい編集長が示す新たなVOGUEの探求もまた、見つめ続けるつもりだ。

 

けれど、とても遠い手の届かない存在だろうな、と気後れしてしまう、ファッションの最先端にいる渡辺編集長が、毎号毎号、届け続けてくれた手紙が、常に私達読者と二人三脚であり続け、そして謙虚でありながらも、本当の知性とは何か、本当の強さとはどれほどしなやかなものであるのか示し続けていたこと。

 

時に寄り添い、時に鼓舞し、時に迷い、また前を向く姿を見せ続けてくれた手紙の中の言葉に、いつも救われていたことを、いつも心強かったことを、冷静さを取り戻させてくれていたこと、乱暴な気持ちを鎮めてくださったこと、そのほか、書ききれないたくさんの瞬間と共にいてくださったことを、往くさきの光を、道を、見せてくれていたことを、悪筆ながらここに記しておきます。

 

私達読者は、確かに、”編集長からの手紙”を受け取っていました。

 

ありがとうございました。

どうか、お元気で。

媒体越しに再会できる日を心待ちにしています。

渡辺編集長の向かう、新たな地平に、幸多からんことを!

 

読者より。

 

追記:コーナー名を間違えておりましたので訂正しました。

大変失礼しました。 ごめんなさい。(2021/12/28/23:38)