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おかえりなさい、JINさん。
ARMYさんおめでとうございます!:)

2023/11/23

Let's listen to Taeko Onuki, shall we? <大貫妙子を聴こうじゃあないか> *** 第11夜 横顔 ***

 
 
Let's listen to Taeko Onuki, shall we?
<大貫妙子を聴こうじゃあないか>
*** 第11夜 横顔  ***
 

 
 
 

 

 

 

 
 横顔 / 大貫妙子 (Taeko Onuki)

作詞:作曲 / 大貫妙子 (Taeko Onuki)
編曲 / 瀬尾一三 (Ichizo Seo)

クレジット Wikipedia MIGNONNE より
 
 
なんで大貫妙子イベントなのに、初期の楽曲をお前は取りあげないんだ!とお怒りの方々もおられると思いますが、それは全部終わってから、私が取り上げた楽曲の年譜をよーくよーくよーくよーくご覧になっていただいてですね。
大貫妙子に夢中になった小さな私にまで届くほどの、当時の日本国内で、いかに大貫妙子がオールラウンダーでありつつも、メジャー市場で自身の活動をどのように描いていったか、どう格闘していったか、の材料にしていただければと思います。
 
何でもできる人というのは、何でもできるのですが、それをどのようにやっていくか、というひとつひとつの選択と決定に、その人の音楽活動に対する姿勢が分かりますよね。
 
そこの所をよく踏まえた上で、今回のイベントを情報のひとつとしていただきたい!(いや口調・・・。)
ただのセンチメンタルでやってるんじゃあないんです!(センチメンタルと何かあったの?)
 
私は「横顔」というひとつの楽曲が、大貫妙子の楽曲の中で1番好きです。
 
同じ方はたくさんおられますよね!嬉しいです!
シティポップ最高!
 
こちらの「横顔」は、いかようにも解釈ができる楽曲です。
素晴らしいですね!
解釈の幅がある程度あり、どうしても言葉を尽くして説明したくなる気持ちをグッと堪えて、どこで止めて作品とするのか。
どこまでで自身が構築した世界を委ねるのか。
そこが手腕の見せどころだと、私は思います。
 
色々な評論や解釈、レビューを読んで、同じだな、と思ったり、こういう風に聴くこともできるのか、と驚かれたり、私個人としては、自由に好きに聴いて、ご自分だけの「横顔」という楽曲を胸の中に取り込んでくださればいいな、と思っています。
なぜなら、私もそうしているからです。
 
それは大貫妙子がオールラウン(以下強制略)←わかったわかった。
 
どうして大貫妙子の初期の楽曲から世界中で、大貫妙子について、その頃のシティポップと呼ばれる楽曲、考え方、美しい言葉群、描かれた状況が愛好されるのか、というと、それはその当時のクリエイター、ミュージシャン達が、世界中で現在も愛聴されることに耐えられるものを作っていたからです。
 
そして、誰も信じていなかった、世界で日本の音楽を日本語で鳴らす、ということに全力に取り組んでいたからです。
真剣にそれをやっていたからです。
なにもかもに一切、諦めの姿勢で言い訳したり、物分かりのいい顔をせず、自分たちが信じる音楽を作ったんです。
その結果が時を超えて出ているだけです。
 
私は当時を知りません。知っているけれど知りません。
けれど、幼少期、叱られながらも、現在は作詞家としても日本国内でその実力を余すところなく発揮し続けてきた、実は、「はっぴいえんど」でもある松本隆(Takashi Matsumoto)の歌詞をずっとノートに書き写していました。
どんなに邪魔されても私はやめなかった。
 
それはくだらない、とされていたし、馬鹿馬鹿しいとされていたし、歌詞は詩に決して届かないものだし、なにより日本国内の若い文学的要素はいつも馬鹿にされていた。
その前提が世の中にあった。
音楽でもそれはあり、日本語で歌うということは、格好の悪いことで、知的ではない、本物を知らない、ひ弱な青年文士を気取って、大衆性も持っていないブルジョア作法でしかない。
そういう批判がありましたし、嘲笑がありました。
私の周囲の小さな現実には、それがありました。
私は文化の中心地にいませんでしたので、実際はどうであったのかは、興味があるならお調べになってくださいね。
 
どうしてそんなことになっていたのか、よく分かりません。
 
その潮流の中心におられた方々は、別に刺し違える気概で常にガツガツやっていたのでは、おそらくなく。
単に、自分が良いと思うことに誠実であったのだと思いますし、探し続けることをやめなかったのだろうと、思います。
そして自分たちの表現が、仕事としてどのように成り立つのかを考え続けておられたのではないでしょうか。
表現を愛する1部の方達が大嫌いな経済という仕組みに、勇敢に取り組んでいた結果が伝播して、遠くの私の元にやってきていたんです。
本当によかった。そっちの方に進んでくださって!
 
少し大きくなって大貫妙子の歌詞を書き写し始めた時、私はこの人を多分ずっと聴き続けるし、影響を強く受けるだろうな、と、小さな胸に感じました。
だから絶対に、大貫妙子から影響を受けていることを、この先も受け続けることに、簡単であってはならない、と思いました。
 
あっさり、何でもかんでも、大貫妙子が言うとおりにし、大貫妙子が選ぶことを真似し、大貫妙子の劣化完コピーになってはならない、と強く思ったし、それは未来の自分への小さな約束でもありました。
 
いろんな音楽を聴こう。もっと知ろう。そうしながら、せめて私のいた小さな現実で、あの人、音楽に詳しいほうだけど、そういう人が好きだっていう大貫妙子は、好き嫌いはともかく、凄い人なんだよ。
そう言われるようになろう。
そう思いました。
 
私は知っていました。
何を知ろうと、何にハマろうと、大貫妙子は1歩も引かないだろう。
いつかそれが証明される。
 
ご存知の通り、大貫妙子の音楽活動は、ランキングトップを走る活動ではありません。
大貫妙子自身は、メジャーというマスのなかに入ることも厭わないミュージシャンです。
それでも、本当に長い間、成績という面で、大貫妙子は苦渋を舐めてきました。
私たちリスナーは、それでも大貫妙子が表現し続ける世界を支持し続けていました。
 
それが不思議なことに、なんと2023年現在、大貫妙子というワードでイベントをやった途端、私がやっているような小さなブログでも、違う言語圏の人たちが来てくれる。
 
これは証明という結論だと私は思っています。
 
大貫妙子を、みなさんが証明してくださった。
私はそれがとても嬉しいです。
 
大貫妙子が創ってきた楽曲の中で、「横顔」という曲が私は、1番好きです。
みなさんは大貫妙子ではどの曲が好きですか?
 
それはみなさんのどんな気持ちにクリティカルだったんでしょう。
みなさんが手に取った大貫妙子のアルバムは、どんな感じでどんな気分になられましたか?
それはアナログ盤ですか? C Dですか? デジタル音源ですか?
 
カセットテープでしたら、聴く用と保存用に2つ買うことをお勧めします。
テープは聴いているうちに音が伸びてしまい、最初に録音したときとは似ても似つかない音になります。
のびたテープで再生される音を聴きながら、録音した当時の音に修正しながら、耳を傾ける、という記憶力の訓練にはなるけれど、よくわからないことになりますので、これは覚えていってください。
 
みなさんは今、どこにいて、なにをされてますか?
どのように世界を見て、どのような現実を生きて、その暮らしの中で建てた、きっと素敵な部屋の中で、いつ、どんな時に大貫妙子を聴かれていますか?
 
スピーカーの前で膝を抱えたり、リラックスしたソファの上で、椅子のそばにコーヒーテーブルを持ってきて、お気に入りの飲み物を入れて、ガジェットで歌詞を表示しながら聴いていますか?
その言葉は、みなさんが大切にしている母国語で、でしょうか。
それとも、Google Chromeで翻訳された言葉で、でしょうか。
それとも、翻訳できる言葉にご自身の言葉がなくて、ワンクッション置いた英語から聴かれてるんでしょうか。
 
今は夏ですか? 春ですか? 冬ですか? それとも美しい秋ですか?
今日はどんな日でしたか?
昨日は何がありましたか?
明日は仕事ですか?
それともお休みですか?
 
好きな人はいますか?
嫌いになったことはなんですか?
楽しいことはなんですか?
面白かったことはなんですか?
止めていることはなんですか?
始めようと思っていることは?
その窓から見える景色はどんな感じですか?
 
あなたがそっと見つめる「横顔」を持っている人は、どんな人ですか?
 
 
大貫妙子を見つけてくださって、ありがとう。
私たちができなかった、仇をとってくれてありがとう!
 
大貫妙子は最高です。
 
時間や場所や国や言語を越えて、そのことを共有できる現在がとても嬉しいです。
 
なにより、分かち合えるイメージが記憶に残り、繰り返し繰り返し、いつか、どこかで、あなたの中で再生され続ける。
そんな、奇跡ともいえる、いまが全部につながっていくきっかけになる、テクノロジーに感謝しつつ。
 
大きな声でその人が笑ったら、なぜか自分も、そっと楽しくなる毎日を、想い出を、未来の予感を、どうか大切にしていてください。
 
それが何であるのかは、あなたご自身が大事に決めていい。
 
 
良い時間を。
 
 
 
Butterfly Just Dance  エナメル
 
 
 
以上、Let's listen to Taeko Onuki, shall we? <大貫妙子を聴こうじゃあないか> *** 第11夜 横顔  *** でした。
 
 
 
 
それでは、それでは、また明日、日本時間では22時に、主にアメリカではだいたい朝の8時に、お会いしましょう!
 
 
 
20231123 22:17 文章をなおしました。